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1990 Fiscal Year Annual Research Report

新生児の音韻知覚の特性に関する研究

Research Project

Project/Area Number 02610038
Research InstitutionTokyo Gakugei University

Principal Investigator

出口 利定  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (50143623)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 鮫島 宗弘  東京学芸大学, 教育学部, 教授 (80015437)
Keywords音韻知覚 / 正規化 / ヘッド・タ-ン / 吸啜反応 / 判断境界 / 判断精度
Research Abstract

母音知覚は、第1,第2ホルマント周波数の相対的な位置関係によって、ある程度識別が可能である。しかし、年令や性別の異なる話者が発声する母音を誤りなく識別するためには、基本周波数の情報も重要となる。つまり、様々な基本同波数から、話者の声道長を予測し、その違いを補正する、いわゆる「正規化」の過程が必要である。
本研究では、生後6ケ月前後の乳児に対して、ヘッド・タ-ン法を用いた実験により、乳児の母音知覚における正規化能力について検討した。被験児には、生後5ケ月から7ケ月の健常児5名を選んだ。第1,第2ホルマントが連続的に/o/から/a/へ変化する刺激音について,基本周波数が100Hzと200Hzの場合の判断境界と、2つの基本周波数における判断境界の変動幅を測定し、成人のデ-タと比較した。その結果、この月令の乳児でも、既に成人と同様な母音知覚の様式を示し、判断の精度も、幼児(3〜5才)と同程であった。聴覚的にはかなり発達していることが推測される。
さらに、生後10日目から52日目までの新生児7名に対し、同一話者による母国語(日本語)と、非母国語(英語)に対する弁別について、吸啜反応を指標として検討した。その結果、日本語から英語,あるいは英語から日本語へ刺激音変化させると、吸啜回数(1分毎の回数)が有意に変化し、乳児が明らかに弁別していることが示された。さらに英語と日本語に対する吸啜回数を比較すると、日本語に対する回数が多いことが示された。このことは、日本語に対する親密性の表出とも考えられる。しかし、母国語に対する吸啜回数の著るしい変化について考察するには、さらに多くの多様な実験を行う必要があり、次年度の課題となった。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Keiko SAKATA: "ability of perceptual normaliz ation of uocal tract size in young children." ANN.Bull.RILP(東大・音声研年報). 24. 157-162 (1990)

  • [Publications] 出口 利定(分担執筆): "第3章.音声知覚発達に関する近年の基礎的研究「障害児発達学研究」小川再治編" 文化書房博文社, 269 (1990)

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Published: 1993-08-11   Modified: 2016-04-21  

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