1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02610092
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Research Institution | Tohoku Institute Technology |
Principal Investigator |
矢内 諭 東北工業大学, 工学部, 教授 (30042261)
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Keywords | 社会的活性化 / 地域の教育力 / 地域文化 / 生涯学習 |
Research Abstract |
高学歴化、高齢化などが進行する現代の成熟社会においては、生涯の各時期・各領域において人々の学習やスポ-ツ、文化活動等に対する意欲や、学習活動自体に人生の充実感を求める傾向が強まるなど多様で高度な学習需要が増大すること、また、科学技術の高度化、情報化、国際化、経済のソフト化などの社会の変化に伴い、人々は絶えず新たな知識技術を必要としていること、が指摘されているのである。そのため、これらを実現できる学習機会をもはや学校だけでなく学習者一人一人に多様に与えていくことが重要な社会的・行政的課題になってきているのである。このような社会状況の中では、いずれいかなる地域社会においてもこの課題に取り組まざるを得なくなるはずであり、地域の教育力の向上と合わせ、各市町村の課題として現実化しつつあると言ってよい。そこで、本研究はこのような課題に対する各市町村の取り組み方や住民の意識や態度について分析し、生涯学習体制を確立していくためにはどのような課題があるかを明らかにするため主として宮城県内の農山漁村を対象に研究調査した。 本研究の対象地の一つとなった宮城県若柳町もその典型的な事例である。例えば町の『振興計画』はこの事について次のように構想している。 1.すべての人が楽しく学べる機会をつくる 2.文化色豊かな施設づくりをすすめる このように若柳町は、長期的視点から生涯学習社会づくりという新思考の観点に立って町づくりをしようとしている。地域の教育力の向上はこのような行政的努力があってこそ期待できるし、可能性を持つであろう。そこで、こうした町づくりが進められようとしている地域で生活する人々の意識や行動を明らかにするため「生涯学習に関する町民市識調査」を実施した。
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