1991 Fiscal Year Annual Research Report
フロ-テ-ション法を用いた東北・北海道両地域の古代農耕技術拡散についての研究
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02610187
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
吉崎 昌一 北海道大学, 文学部, 助教授 (20001745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 悟郎 北海道立開拓記念館, 調査課, 学芸員 (00113473)
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Keywords | 古代農業 / 炭化種子 / 考古植物学 / アワ / ヒエ / キビ / 雑穀 / 東日本 |
Research Abstract |
1:フロ-テ-ション用土壌洗浄装置のフルイの各種サイズ及びメッシュと土壌の洗浄効率の調査を実施した。火山灰質浮石を多量に含む土壌では、2mmメッシュのフルイを追加し、総計3種類のフルイで浮遊物を採取するのがもっとも合理的であると判断された。 2:青森県八戸市八幡遺跡の弥生時代前に属する堅穴住居から検出された雑穀類について記載を行い、報告書を作成した。同県上北郡堀切沢3遺跡の奈良時代堅穴住居4軒の床面土壌からコメを除くアワ・キビ・ヒエなどの雑穀を検出し、本州北端の他には雑穀栽培を主体とする古代集落が存在することを確認した。 3:北海道余市郡フゴッペ貝塚の縄文時代中期初頭(あるいは前期末)の層準からヒエ属種子を検出し、その性格の検討を実施した。この種子はヒエEchinochloa utilis Ohwi et Yabunoであるとは確定しかねるが、人間の意図的な関与が考えられる。おそらく野生ヒエの馴化が試みられていた可能性がある。この他に小樽市、恵庭市、千歳市などの周辺5遺跡から堅穴内土壌を採取し、分析中である。
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[Publications] 吉崎 昌一: "青森県八幡遺跡から檢出された雑穀類とコメほかの種子" 「八戸市八幡遺跡調査報告書」. (1992)
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[Publications] 吉崎 昌一: "青森県堀切沢(3)遺跡出土の奈良時代の植物種子" 青森県堀切沢遺跡調査報告(青森県埋蔵文化財センタ-報告1992). (1992)
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[Publications] 吉崎 昌一: "フゴッペ貝塚から出土した植物遺体とヒエ属種子についての諸問題" 北海道埋蔵文化財センタ-調査報告書. 第72集. 535-547 (1991)