1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02630029
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Research Institution | Ishinomaki Senshu University |
Principal Investigator |
土屋 昌也 石巻専修大学, 経営学部, 教授 (70217339)
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Keywords | ソ連 / ロシア連邦 / 外国資本 / 合弁事業 / 利権 |
Research Abstract |
平成4年度は本研究の最終年度であった。したがって、重点は、(1)過去2年間に収集した資料を再点検して不十分な点を補なうこと、(2)本年度の交付申請書に記載した通り、新生ロシア連邦の外資関連データの収集を進め、そして、(3)研究の成果をとりまとめることの3点にあった。 (1)については、日ソ図書館、国会図書館、都立中央図書館、上智大図書館などを通じて、貴重な資料を入手できた。例えば、『極東利権研究』(大正15年)、旧南満州鉄道調査課のソ連・ネップ関係資料、太平洋戦争終了時までの日ソ経済関係・日ソ経済交渉の資料、1920年代のブハーソン著作(ほん訳)集などである。(2)については、日本貿易振興会、日本国際問題研究所などを通じて、最新データを入手した。例えば、ロシア連邦の外資関連法の改定、税制・税率の変更、経済特区、合弁企業の実態などである。 研究実績については『ロシア連邦・旧ソ連における外資導入の諸問題』『ソ連・新経済政策(ネップ)期の外資導入』などがある。なお、無記名であるが、日本貿易振興会の『投資白書』の執筆にも協力した。主な報告としては、瀋陽(中国東北地方)の遼寧大学における“中国と日本"国際シンポジウムで、環日本海経済圏構想のいっかんとして、日本の対ロシア投資問題をとりあげた。 今後の課題であるが、ネップ期の外資問題をさらに掘り下げること、日ソ経済関係(大正・昭和前年期)を調べることが必要になってきた。この2つのテーマは、日本でも研究者がほとんどいないので、鋭意、とりくんでいきたい。
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Research Products
(2 results)