1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640015
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
稲葉 尚志 千葉大学, 教養部, 助教授 (40125901)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安田 正実 千葉大学, 教養部, 教授 (00041244)
日野 義之 千葉大学, 教養部, 教授 (70004405)
安藤 哲哉 千葉大学, 教養部, 講師 (20184319)
野澤 宗平 千葉大学, 教養部, 助教授 (20092083)
久我 健一 千葉大学, 教養部, 助教授 (30186374)
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Keywords | 葉層構造 / 幾何構造 / 大域ホロノミ-群 / 弾性葉 / 例外葉 |
Research Abstract |
研究代表者(稲葉)は,代表的な幾何構造として射影構造をとり上げ,葉に横断的な方向にその構造をもつ余次元1の葉層構造を研究した。その結果,多様体の基本群及び葉層構造の大域ホロノミ-群の代数的性質(可解性,アメナビリティ-等)の,葉層構造の位相的定性的複雑さ(弾性葉,例外葉の存在等によって表される)への関与のしかたをある程度解明することができた。具体的には,得られた結果の主要なものは次の通りである。 1.射影葉層構造が弾性葉を含まないならば、その大域ホロノミ-群は可解である。 2.葉空間の基本群がアメナブルならば,射影葉層構造は,例外葉を含まない。 3.多様体が円周東であるような射影葉層構造に含まれる例外極小集合は,記号力学系によって完全に記述できる。 更に,以上とは別に,力学系理論における拡大的流れに附随する特異葉層構造の定性的研究や,有限次元超多様体上に自然に存在する(横断的方向ではなく)各葉ごとにアフィン或いは多項式構造をもつ葉層構造の研究も進めつつある。 分担者久我・安藤は,広い意味での幾何構造を考察した。久我は,与えられた多様体上の微分構造全体のなす集合にうまい位相の入る可能性について考察し,安藤は高次元射影多様体に含まれる射影直線の法線束に関して詳細な研究を行った。解析的方面では,日野が関数方程式の解の安定性についての研究を行った。これは力学系理論において軌道の安定性と言換えられるものであり,力学系の一般化である葉層構造の葉の安定性に今後関連させていたいと考えている。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Takashi Inaba and Shigenori Matsumoto: "Resilient leaves in transversely projective foliations" J.Fac.Sci.Univ.Tokyo. 37. 89-101 (1990)
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[Publications] Takashi Inaba and Shigenori Matsumoto: "Nonsingular expansive flows on 3ーmemfolds and foliations with circle prong singularities" Japan.J.Math.16. 329-340 (1990)
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[Publications] Ken'ichi Kuga: "A Note on Lipschitz distance for smooth structures on nonーcompact mamfolds" J.College of Arts and Sci.Bー23. (1990)
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[Publications] Sohei Nozawa: "On groups with a selfーcentralizing Sylow pーsubgroup" J.College of Arts and Sci.Bー23. (1990)
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[Publications] Tetsuya Ando: "On the normal bundle of P^1 in the higher clinensianel projective variety" Amer.J.Math.
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[Publications] Yoshiyuki Hino and Satoru Murakami: "Stabilidy properties of Lineen Volterra eguations" J.Diff.Eg.89. 121-137 (1991)