Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 善男 中央大学, 理工学部, 教授 (70112753)
石井 仁司 中央大学, 理工学部, 教授 (70102887)
岩野 正宏 中央大学, 理工学部, 教授 (70087013)
栗林 〓和 中央大学, 理工学部, 教授 (40055033)
関野 薫 中央大学, 理工学部, 教授 (40054994)
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Research Abstract |
本年度の我々の主目的は,Witt群のト-ラスへの変形理論を完成し,これを用いて,ArtinーSchreierーWitt理論とKummer理論の統合を行うことであった。Witt群のト-ラスへの変形の構成については我々の今までの研究により,その方法論は確立されており,1)環スキ-ムを用いるもの,2)N'eron blowーupを用いる方法,3)低次元の変形の拡大を計算する方法,の3通りがあった。このうち最っとも有力な方法は3番目の方法であり,本年度の研究の大半は,拡大群の計算方法の確立に費やしたものである。本年度の研究成果は次の通りである。 1,低次元のWitt群のト-ラスへの変形同志の拡大の構成に関する障碍は,Artin局所環上のコサイクルとして表現され,重要なことは,この障碍は基礎環の分岐拡大をとれば消滅することである。 2,1の結果を用いて,求める拡大の計算を,エタ-ル群スキ-ム(有限)の拡大の計算,特殊ファィバ-の拡大の計算に結び付けることが出来,理論的に完全に,ArtinーSchreterーWitt完全系列の,Kummer型完全系列への変形を記述することが出来た。 3,上記の方法では,期礎環の分岐の度合を評価することは出来ないが,更に,障碍のコサイクルを具体的にArtinーHapse exponentialを用いて処理することにより,その分岐指数の評価が得られた。 このようにして得られた成果は,理論的には充分ArtinーSchreierーWitt理論とKummer理論の統合を与えるものであることは分るのであるが,具体的に,群環の単数群との関係を記述することはこれからの仕事である。しかし,巡回群の位数がp^n(n≦3)については,既にその具体的記述が得られている。
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