1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640076
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
渡辺 敬一 東海大学, 理学部, 教授 (10087083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土屋 守正 東海大学, 理学部, 講師 (00188583)
田中 實 東海大学, 理学部, 助教授 (10112773)
杉田 公生 東海大学, 理学部, 教授 (60056083)
山口 勝 東海大学, 理学部, 教授 (10056252)
成嶋 弘 東海大学, 理学部, 教授 (90056200)
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Keywords | 有理特異点 / Frobenius写像 / 特異点の解消 / Fーregular ring / Fーrational ring / Fーpure ring / regulan ring / graded ring |
Research Abstract |
有理特異点の概念は特異点の解消等の代数幾何的な方法で定義されるが、最近HochsterとHunekeによって、標数 P のFrobenius写像を用いたイデアルのtight closureの概念が定義され、この概念から自然に得られるFーregular ring,Fーrational ringの概念が有理特異点の概念と深い関わりがある事が予想された。本研究は、その関わりを明らかにすることを目的としている。本年度に得られた結果は、 (1)canonical moduleの最高次の局所コホモロジ-を用いたFーregular ring,Fーpure ringの特徴づけが得られ、これによって特にgraded ringに対してこれらの性質が、divisorの言葉におきかえられた。 (2)(1)の結果を用いて、2次元のFーregular ringの分類がなされ、"標数0"に於いてFーregular ringの概念が2次元ではquotient singularityと、更にlogーterminal singularityの概念と同値であることが示せた。一般次元に於いてFーregular ringの概念が有理特異点の中のどういう部分族と対応するかを調べるのは今後の興味ある課題である。 (3)graded ring Rでproj(R)=P^nとなるものについて、RがFーregularになるための条件を求めた。結果は、Rを与える有理係数divisorの分数部分の次数と特異点の状態によって記述されるが、この結果もRが有理特異点となるための条件と、"標数0"(または十分大きいp)に於いて一致している。この事実の直接証明はまだ得られていないが、有理特異点とFーrational ringの同値性の一つの傍証になっている。 上記の結果を得る過程に於いて、多項式の計算、イデアルのfree resulutionを求める計算等で多量の例から結論を推測する方法は能率的である。その意味でcomputerの果たした役割は大きい。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 渡辺 敬一: "Regular Zーgraded rings" Proc.Fac.Sc.Tokai Univ.25. 1-8 (1991)
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[Publications] 渡辺 敬一: "Fーregular and Fーpure normal graded rings" Journal of pure and Applied Algebra.
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[Publications] 成嶋 弘・土屋 守正: "On a hereditary poset" Proc.Fac.Sc.Tokai Univ.24. 1-7 (1989)
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[Publications] 山口 勝: "Almost periodic solutions of one dimensional wave equations with periodic coefficients" Journal of Mathematics of kyoto Univ.29. 463-487 (1989)
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[Publications] 塩浜 勝博・塩谷 隆・田中 實: "Mass of rays on complete open surfaces" Pacific Journal of Mathematics. 143. 349-358 (1990)
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[Publications] 土屋 守正: "On intersection graphs with respect to antichains(II)" Utilitas Mathematica. 37. 29-44 (1990)