1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640131
|
Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
亀高 惟倫 徳島大学, 総合科学部, 教授 (00047218)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 廣 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (80035310)
高信 敏 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (40197124)
伊藤 正幸 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (70136034)
小林 麦治 徳島大学, 総合科学部, 教授 (70035343)
石原 徹 徳島大学, 総合科学部, 教授 (80035328)
|
Keywords | フラクタル / 自己相似図形 / 自己相似数列 / 離散フ-リエ変換 / 周期2項係数 |
Research Abstract |
1.複雑現象を記述する基礎理論として、フラクタル理論が注目されている。フラクタルの定義には様々な立場があるが、本研究では対象を理論的取扱いが容易なように、いくつかの縮小写像の不変集合として定義される自己相似図形に限定した。 2.コンピュ-タ-グラフィックスにより多数のフラクタル図形を作成した結果、特に自己相似図形のうち構造の簡単なものは自己相似数列を対応させられることがわかった。しかもそれらはレビ曲線、コッホ曲線等の重要なものを例として含む。 3.自己相似数列a(j)を定義するにはまず2つの自然数p(≧2)、N(≧2)を定める。数列a(j)は{0,1,2,…,p-1}に値をとる。最初のN個a(0),…,a(N-1)(ジェネレ-タ)を初期値として指定する。最初のN^□個の値が漸化式を使って最初からN^<□-1>個の部分だけを使って求められる。 4.a(j)の最初のN^□個の中に記号xがu(x;n)回登場するものとして、個数関数u(x;n)を定義する。xの相対出現頻度v(x;n)=N^<-□>u(x;n)も考えられる。 5.コンピュ-タ-実験により大部分の自己相似数列について、相対出現頻度v(x,n)はn→∞とするときxに無関係な値1/pに収束することが予想された。 6.有限離散フ-リエ変換を使って、v(x,n)を数学的に調べる事により上の事実が適当な条件のもとに成立することを証明した。 7.自己相似数列を調べた結果、レビ曲線を生成する自己相似数列が最も基本的であることがわかった。そのときの個数関数は周期2項係数となる。 8.周期2項係数の性質を調べそれがみたす重要な漸化式をいくつか発見した。 9.記号x,yが最初のN^□個のa(j)のなかにu(x,y;n)回登場するとして、2変数個数関数が考えられる。2変数個数関数の漸近挙動も解明した。 10.前項を発展させて多変数個数関数についても基本的性質を調べた。
|
-
[Publications] Y.Kametaka: "On counting functions of selfーsimilar sequences" Proceeding of ISCM90.
-
[Publications] T.IshiHara: "Complete nonorientable minimal surface in R^3" Trans.Amri.Math.Soc.
-
[Publications] S.Takanobu,S.Watanabe: "Asymptotic expansion formulas of the Schilder type for a class of conditional wiener functional integrations" Proceedings of the Taniguchi Workshop at Sanda and Kyoto.