1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640140
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
吉田 清 熊本大学, 理学部, 助教授 (80033893)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高田 佳和 熊本大学, 理学部, 助教授 (70114098)
岡 幸正 熊本大学, 理学部, 助教授 (50089140)
河野 實彦 熊本大学, 理学部, 教授 (30027370)
前橋 敏之 熊本大学, 理学部, 教授 (90032804)
|
Keywords | 非線形 / 楕円型方程式 / 力学系 / 変分法 / 峠の補題 / パレ-スメ-ル条件 / エルゴ-ト性 / 数式処理 |
Research Abstract |
当研究の目的は、非線形楕円型方程式、力学系にかかわる発展方程式及びそれらに関係する常微分方程式の解の存在とその性質を解明する事を主目においている。具体的には、関数解析学の立場による道具の開発幾何学的形状を記述する構造方程式の導出、発展方程式における定常解の安定性及び解の構造や形状の解明の為計算機による数式処理が数値解法のアルゴリズムを研究する事であった。この目的達成の為、代表者周辺の研究者が互いに協力しあった。又今年は、京都で国際数学者会議が催され、外国から多数の研究者が来日した。そのおかげで貴重な情報も得られ、少なからぬ進展を見る事が出来た。 吉田は非線形楕円型方程式の正値解の存在及び解の形状の研究を、関数解析学的立場と常微分方程式の手法を用いて解明した。具体的には、変分法を採用し、峠の補題やパレ-スメ-ル条件が成立する事を示して弱解の存在を証明し、更に解の滑らかさを示し、ポホジャエフ不等式ともどの変分等式を組み合わせて形状を決定した。河野は、主に常微分方程式の立場から研究を進めた。彼は、常微分方程式を微分方程式系に変換するアルゴリズムやシュレジンシャ-標準形への変換アルゴリズムを研究し、複雑な計算を数式処理に委ねるシステムを開発した。岡は力学系の研究を行い、C^*ー力学系におけるエルゴ-ト性に対する成果を得た。高田は、多変量デ-タの平均に対する逐次検定の研究を行い、デ-タ解析、誤差評価の成果を得た。又前橋には幾何学的側面からの協力をもとめた。 本科学研究費補助金の交付によって、十分とは言えないまでも、ある程度数学、特に微分方程論の進展に貢献できた事を感謝する。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Kiyoshi YOSHIDA: "Existence and qualitative theoums for nonnegative solutions of a semilineer elliptic equations" Hiroshima Math.J.21. (1991)
-
[Publications] Mituhiko Kohno: "Riduction problem in the theory of differential equations." Proceeding of international symposium on symbolic and algebraic computation.
-
[Publications] Yukimasa OKA: "A note on ergodic states on C^*ーdynamics" Kumamoto J.Math.4. (1991)
-
[Publications] Yoshikazu TAKADA: "Sequential point estimation rule with bounded risk for The mesn of a multivariate normal distributions" Sequential Analysis. 9. 165-170 (1990)