1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640199
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小林 行泰 東京大学, 理学部, 助手 (50170361)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 培生 東京大学, 理学部, 助手 (70188340)
奥田 治之 宇宙科学研究所, 教授 (50025293)
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Keywords | 赤外天文学 / 観測装置 / 銀河構造 / 星間偏向 |
Research Abstract |
本年度の計画は広視野の赤外カメラに対応した近赤外偏光装置を設計製作し、次年度における銀河磁場構造の観測的研究のために備えることであった。 実際には本年度は、偏光観測装置の主要な光学部品である大型色消波長板の製作と、偏光器機械部分の詳細設計を行った。波長板については、溶融石英とマグネシウムフロライドの2種の基盤を合わせることにより1μmから2.5μmの波長域で位相角が±6゚の口径6cmφ大型波長板を製作することができた。特に位相角の波長依存性を向上させることは観測精度の向上のために重要と判断したので、これを重点目標とした。そのため、機械部分の製作は、予算上の問題で行えなかった。しかし、詳細な設計は完了し次年度には観測に耐え得るものが製作できる見通しである。偏光器機部分では特に操作性能を重視し、波長板の回転、取り外しなど遠隔操作を可能にし操作ミスを減少させ、観測効率を向上させることができる。 一方、宇宙研観測装置の整備は順調に進み、各種整備他、指向・追尾精度の改良につとめた。京都大学・国立天文台・名古屋大学などからの観測者も参加し、Tタウリ・FUオリオニス型星などの前期主系列星の観測、クェ-サ-のダストディスクの観測・近赤外波長域での星間偏光・AGB星の星周偏光の観測などをおこなった。
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