1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640210
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
秋葉 巴也 弘前大学, 理学部, 教授 (60004305)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
二間瀬 敏史 弘前大学, 理学部, 教授 (20209141)
柳田 勉 東北大学, 理学部, 教授 (10125677)
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Keywords | スファレロン / バリオン数の散逸 / 宇宙のバリオン数 / ワインバ-グ・サラム模型 |
Research Abstract |
1.Akibaは,一般化したLevinsonの定理の証明を最終的にまとめた.これはスファレロンの周りの,離散スペクトルに属する場の揺らぎのモ-ドを確認するのに有効である.実際,それを|H|=0チャネル(H≡L+S+T)に応用した結果,スファレロンを不安定にするモ-ドと束縛状態(あるいは、励起状態)がそれぞれ一個ずつ存在することを確認できた.前者は既発表のAkibaーKikuchiーYanagidaの論文で求められていたが後者は今回始めて確認された.論文の投稿を準備中. 2.今後のスファレロン遷移確率の計算を (1)上記定理を用いて、|H|=0以外のチャネルのスペクトル構造も調べる. (2)スファレロンの自由エネルギ-の対する連続スペクトルの寄与を計算するための新しい公式(未発表)を導いたが、それを基づく数値計算を行う. のステップで進める計画である. 3.Yanagidaは,最近標準模型を越える理論として有望視されている超対称SU(5)理論におけるヒッグス場の性質を詳しく調べた.そして,それらのヒッグス場がバリオン数非保存に関与する可能性について調べている. 4.Futamaseは,スファレロン解に類似する解析的構造をもつ,球対称重力場内での非可換ゲ-ジ場の解を研究し,それに基づいてボゾン星の可能性を調べた.結果は都立大で開かれた「重力波」研究会で報告した.
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