1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640227
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松田 哲 京都大学, 教養部, 助教授 (60025476)
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Keywords | 超共形代数 / 表現論 / 超弦模型 / コンパクト化 / ク-ロンガス表示 / 遮蔽演算子 / シュヴァルツ微分 / 2次元量子重力 |
Research Abstract |
素粒子物理学に由来するVirasoro代数、KacーMoody代数を含むリ-マン面上の表現論は数学・物理学の両分野に於て興味ある対象である。その表現論の成果は、超弦模型の構築とそのコンパクト化及び種々の統計モデルを含む臨界現象の一般的考察に極めて重要な役割を果たす。本研究は、超電荷Nの超共形代数の表現論の数学的解明を一般的に行うと同時に、その成果を超弦模型のコンパクト化・2次元量子重力理論等を含む2次元系の物理の問題の研究に適用し、その分野の発展に貢献することを目的とする。初年度は、N=0,1,2,4の超共形代数の数学的構造を総括し、かつFeiginーFuchs流のCoulomb gas表示に基づく加藤ー松田の方法の再検討を行った。5月には、一連の研究の成果として、超シュヴァルツ微分の研究を雑誌に発表した。また、Felder による加藤ー松田の方法のBRS cohomologyへの応用も詳細に検討した。2次元量子重力理論の代数構造についても、当該研究の関連課題として研究中である。以上の研究を強力に押し進めるため、8月に東大理に出張し、最近の量子群の研究発展について研究討論を行った。また、研究遂行・研究発表の為に是非必要なラップトップ型NECパ-ソナルコンピュ-タ-を購入した。次いで、9月に東大教養に出張し、超共形代数の表現論についての研究討論・今後の研究打ち合せを行った。10月には、コンピュ-タ-使用のマニュアルを購入した。翌年1月に、東大教養で行われた「駒場集中セミナ-」に出席し、座長を務めた。次いで、2月に北大理で開催された「場の理論とその応用」研究会に出席し、座長を務めた。現在、FeiginーFuchs流のBRS遮蔽演算子が代数構造においてどの様な現れ方をするのか、またその役割と構成法の一般論を研究中である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Matsuda: "Comments on Super Schwarzian Derivatives" Proceedings of the Workshop:"Topology,Field Theory and Superstrings",KEK,Tsukuba,Japan,November 6ー10,1989(KEK Report). 89ー22. 87-108 (1990)
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[Publications] S.Matsuda: "Super Schwarzian Derivatives in N=4 SU(2)ーExtended Superconformal Algebras" Modern Physics Letters A. 5. 841-851 (1990)