1990 Fiscal Year Annual Research Report
宇宙線及び自然放射能による鉱物の熱ルミネッセンス特性の研究と隕石への応用
Project/Area Number |
02640239
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
長谷川 博一 大阪産業大学, 教養部, 教授 (20025232)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森本 信男 大阪産業大学, 教養部, 教授
福田 和悟 大阪産業大学, 教養部, 教授
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Keywords | 熱ルミネッセンス特性 / 隕石 / 年代測定 |
Research Abstract |
1.熱ルミネッセンスの空間分布の一様性について,アルバイト,マイクロクリン,アマゾナイト,正長石の2次元のパタ-ンを調べた。温度50℃より400℃の範囲で,発光強度の空間分布は自然放射能照射によるものも,人工照射によるものも,ほとんど一様である。 2.熱ルミネッセンス強度の温度依存性については,自然放射能照射によるものはいずれも220℃から280℃の間にピ-クをもち,200℃から300℃まで拡がるパタ-ンをもつ。20.9KradのX線照射によるものはより低温側で,110℃から160℃の間にピ-クをもつパタ-ンを示す。このピ-クは鉱物の種類によって多少の違いがあり,マイクロクリン及びアマゾナイトのピ-クはアルバイト及び正長石のそれより50℃程度低温側にある。 3.ピ-クの減衰とスペクトルについてはアルバイトをくわしく測定した。 (1)温度依存性。X線1.5KR照射直後には,80℃及び140℃に構造をもつ巾の広いパタ-ンがあらわれる。低温側の構造は速に減少し,照射後49時間ではピ-クを示さない。高温側の構造は減衰がおそく,330時間後もあまり減らない。その結果この構造は時間とともに減少するとともに,極大の位置は高温側にずれる。他方,自然放射能照射によるパタ-ンは約200℃から出現し,220℃付近及び300℃付近にわずかな極大をもつ巾の広い構造を示している。 (2)スペクトル。X線1.5KR照射後46時間では,温度110℃及び145℃において、275nm及び410nmの2つの構造をもつ。強度は前者が約1桁強く,相対強度は2つの温度でほとんどかわらない。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Fukuda,A.Tomita,N.Takeuchi,Y.Kutomi: "Emission Process in Thermally Stimulated Exoelectron Enisson and Thermoluminescence of KCl:Ag Single Crystal" Phys.Stat.Sol(b). 158. 383-387 (1990)
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[Publications] K.Ninagawa,K.Adachi,N.Uchimura,I.Yamamoto,T.Wada,Y.Yamashita,I.Takashima,H.Hasegawa: "Thermduminescence Dating of Calcite Shells in Family Petinidae." Proc.6th.International Specialist Seminar on Thermoluminescence Dating. (1991)
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[Publications] Y.Fukuda: "Thermoluminescence and Thermally Stimulated Exoelectron Emission in Ca_2(PO_4)_2:Ce" Radiation Proteation Dosimetry. 1ー4. 151-156 (1990)
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[Publications] Y.Fukuda,K.Mizuguchi,A.Tomita,.N.Takeuchi: "Thermally Stimulated Exoelectron Emission Sintered C_aB_4O_7 and MgB_4O_7." Aota Universitatis.Wratislaviensis;Matenatyka,Fizyka,Astronomia. LV111. 35-40 (1990)