1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640334
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
栗田 雄喜生 横浜国立大学, 工学部, 教授 (80114974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 泰 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (60134897)
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Keywords | フォトクロミック化合物 / フルギド / 非破壊読み出し / フォトクロミズム / 光メモリ- / 光機能材料 / 光異性化 |
Research Abstract |
現在、書き換え可能な有機光メモリ-の実現が強く望まれている。そのために達成しなければならない問題点は、(1)着色、消色の量子収率が共に大きいこと、(2)光および熱に対する耐疲労性が高いこと、(3)着色型の吸収帯が半導体レ-ザ-の波長領域にあること、(4)読み出しによって記録の破壊が起こらないこと、などである。われわれは、光および熱に対する耐疲労性の高いインドリルフルギドについて、この問題点を追及して以下の研究成果を挙げた。 1.インドリルフルギドに嵩高い置換基を導入するとフォトクロミック光変換の量子収率が、フリルフルギドの場合と同様に、増大する。AM1法によって求めた、フルギドが溶液中でとりうるいくつかの配座のエネルギ-を用いて、嵩高い置換基による量子収率の増大を説明した。2.フルギドはビスメチレン無水コハク酸の誘導体である。酸無水物部分を開いてジエステル、あるいはエステルとケトンにしたが、フォトクロミズムが維持された。したがって、フォトクロミズムが起こるためには、酸無水物部分は必須ではないことが分かった。3.5ージメチルアミノインドリルフルギドのE体は、403nm光により環化体Cになり、その吸収は半導体レ-ザ-の波長領域にあるが、780nmを照射しても変化しない。これに酸を加えると、プロトンがアミノ基に付加し(CH体)、吸収は短波長化し、これが554nm光を吸収するとEH体になり、CとCH、EとEHは平衡にある。この4成分平衡系を用いることにより非破壊読出し光記録を実現した。すなわち、403nm光を書き込みに、554nm光を消去に、780nm光を読出しに用いても記録は破壊されなかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 横山 泰: "A nonーdestructive readout method of photochromic optical memory utilizing acidーbase eqilibrium" 14th IUPAC Symposium on Photochemistry 1992 July Leuven. (1992)
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[Publications] 横山 泰: "Photochromism of protonated 5ーdimethylaminoindolylfulgide: A model of a nonーdestructive readout for a photon mode optical memory" J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1722-1724 (1991)
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[Publications] 横山 泰: "Synthesis and photochromic behavior of 5ーsubstituted indolylfulgides" Chem.Lett.1125-1128 (1991)
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[Publications] 横山 泰: "フルギド系フォトクロミック化合物の合成と光反応" 有機合成化学. 49. 364-372 (1991)
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[Publications] 栗田 雄喜生: "Photochemistry and photophysics of photochromic furylfulgides having bulky alkyl groups" 13th IUPAC Symposium on Photochemistry 1990,July Warwick. 154 (1990)
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[Publications] 栗田 進: "Picosecond flash photolysis of a photochromic furylfulgide" Chem.Phys.Lett.171. 553-557 (1990)