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1991 Fiscal Year Annual Research Report

有機ホウ素を利用する光学活性シクロプロパノ-ルの新規合成法の開発とその利用

Research Project

Project/Area Number 02640374
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

今井 敏郎  北海道大学, 理学部, 講師 (80184802)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 西田 進也  北海道大学, 理学部, 教授 (40029400)
Keywords不斉合成 / シクロプロパン化反応 / アルケニルボロン酸 / シモンズ・スミス反応 / 酒石酸アミド / シクロプロパノ-ル / シクロプロピルメタノ-ル
Research Abstract

末端アルケニルボロン酸誘導が標準的シモンズースミス法により効率よくシクロプロパン化され,そのさいに酒石酸エステルまたはアミドで不斉修飾しジアステレオ面区別性を発現させることで高い不斉誘起ができること,さらに生成したシクロプロピルボロン酸誘導体を温和な条件で酸化することにより光学活性なシクロプロパノ-ルが得られることを昨年度までに明らかにした。今年度は,反応基質として内部アルケニル型のボロン酸誘導体を調製し,その不斉シクロプロパン化反応についてまず検討した。環状のシクロヘキセニルと非環状の3ーヘキセニルボロン酸エステルをその代表として,標準的シモンズ・スミス反応を適用したり,ジエチル亜鉛を用いる別法,塩化亜鉛や塩化銅の存在下にジアゾメタンでシグクプロパン化する方法などの他の方法を適用したりして検討した。これらの反応は通常電子豊富な,すなわち置換基の多い,アルケンの方が反応性が高い筈である。しかしながら内部アルケニルボロン酸誘導体は,その傾向に反して,これらシクロプロパン化に対してきわめて低い反応性しか示さないことが明らかとなった。前年度,スチリ-ルボロン酸に適用したとき,シモンズ・スミス法とは逆のジアステレオ面区別性を示したヨウ化メチレン/サマリウム金属を用いるシクロプロパン化法をシクロヘキセニル誘導体にも適用してみたが,数パ-セント程度のシクロプロパノ-ルを与えるにすぎなかった。これらの検討により内部アルケニルボロン酸誘導体の反応においては,遷移状態でα位のアルキル側鎖が立体障害となることが示唆される。得られたシクロプロパノ-ルの開環反応については,臭素との反応は,おそらくβ脱離を伴なうためか,良好な結果が得られなかったが,シクロプロピル・シリル・エ-テルに導いてアセトキシ水銀化反応を行なうことにより,不斉中心を損なうことなく開環生成物に導けることを明らかにした。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] "Toshiro Imai,Hiroshi Mineta,and Shinya Nishida" The Journal of Organic Chemistry. 55. 4986-4988 (1990)

URL: 

Published: 1993-03-16   Modified: 2016-04-21  

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