1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640425
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Research Institution | HIROSHIMA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
泉 俊輔 広島大学, 理学部, 助手 (90203116)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 敏文 広島大学, 理学部, 教授 (80033926)
宗貞 清貴 広島大学, 理学部, 助手 (30166235)
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Keywords | 両生類 / 悩組織 / 糖脂質 / ウシガエル / ガングリオシド / イオン透過性 |
Research Abstract |
神経細胞中におけるガングリオシドの生理的役割を解明する目的で、ウシガエルの脳ガングリオシド金属イオンに対するイオン輸送活性を調べた。 イオン輸送活性は、透析膜によるイオン輸送能測定装置を用いて調べた。供給相としては金属塩化物の1M脱イオン水溶液を用い、受容相としては脱イオン水を用いた。有機相は試料をCHCl_3-Octanol(1:1,v/v)の混合溶媒に溶かして調製した(濃度:0.068mM)。受容相側へ輸送される金属イオンを1時間ごと5時間にわたって黒鉛炉原子吸光法を用いて分析・定量した。ガングリオシドのNa^+,K^+およびCa^<2+>に対するイオン輸送活性を調べたところ,ガングリオシドはNa^+およびK^+を輸送するが、Ca^<2+>に対しては輸送活性を示さなかった。さらに、K^+に対する輸送活性は、Na^+に対する活性より約50倍高いことがわかった。一方,コントールにおいては、実験に使用した全ての金属イオンについて輸送活性は認められなかった。 以上の結果より,ガングリオシドはK^+イオンを選択的に輸送し、さらにこの輸送においては糖鎖部分の構造が重要な因子であることが明らかとなった。今後、様々な糖鎖をもつガングリオシドについてイオン輸送機能を調べ、Na^+およびK^+イオンの輸送機構と糖鎖構造との関係を究明することが重要と考えられる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] O.Yamamoto: "Low‐Dose‐Rate Effect of Tritium Beta‐Rays on Transfection Activity ofPhage DNA Related toan Oxidative Species Different from OH,HO_2,O_2,and H_2O_2" Biochem.Int.20. 903-911 (1990)
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[Publications] K.Munesada: "Cerebrosides of Frog Brain.Structure of the Ceramide Part of the Cerebrosides" J.Chem. Soc.Perkin Trans.1. 189-194 (1991)