1990 Fiscal Year Annual Research Report
極微量試料を用いるミクロスポット分析法に関する研究
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02640439
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
松本 健 金沢大学, 理学部, 助教授 (20110603)
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Keywords | ミクロスポット分析法 / 極微量試料(0.5μl) / 小型円形シリカゲル薄層 / 顕微鏡観察 / ミクロディスメンブレ-タ-II / 微量金属元素 |
Research Abstract |
本研究は、小型円形シリカゲル薄層(径4mm×厚さ2μm)上の極微量(0.5μl)の試料溶液を滴中した後、水0.5μlを滴下して薄層の外周部に目的成分を濃縮した後、発色試薬溶液(0.5μl)を滴中することにより薄層外周部に極めて細いカラ-リングを形成させ、その発色度を低倍率顕微鏡下で観察し、ngからpg量の目的成分を簡便かつ迅速に検出あるいは定量する新しいミクロスポット分析法の開発を目的とした。また実試料に適用し本法の有用性を確かめた。本研究において、以下の成果が得られた。 (1)本研究費で購入したミクロディスメンブレ-タ-II(粉砕機)によりシリカゲルの微粉砕操作が短時間で行え、最適粒子径(約1μm以下)のものを容易に得ることができた。その結果、9%シリカゲル懸濁水溶液の0.5μlから再現性よく均質なシリカゲル薄層を作製でるようになった。 (2)As及びSbの分析:あらかじめ円形薄層に1mM AuCl_3酸溶液0.5μlを滴下して呈色用の薄層を作製した。新たに作製した反応板(アクリル製,26mm×76mm×5mm)に開けた円錐形の穴(6mmφ×深3mm)の内壁に試料溶液の0.5μlと0.5mM NaBH_4溶液0.5μlを離して付着させた後、呈色用薄層を重ね合わせ、手で軽く叩き付着していた溶液を落下、混合させ40℃で3分間加熱するとAsH_3が気化し、薄層外周部のAuCl_3が還元され、Auの鮮明な紫色リングを生成した。Asの検出限界は1ngで定量範囲は10〜50ngであった。同方法によりSbは検出限界は2ng、定量範囲は20〜100ngであった。 (3)Bi及びCrの分析:円形薄層にBiあるいはCrの試料溶液を0.5μl滴下後Biには0.1%シンコニンー0.2%Kl溶液を0.5μl滴下後、40℃で20分間加熱すると橙色に発色した。Crには0.01MH_2SO_4、0.06%ジフェニルカルバジドー6M酢酸溶液を各0.5μl滴下すると紫色に発色した。Bi、Crの検出限界は2ng及び1ngであった。さらにTi及びV、Mnについても方法を組み立てた。分析時の共存元素の影響について調べ、また実試料に本法を適応させた。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 松本 健: "極微量試料を用いるヒ素(III,V)及びアンチモン(III,V),ビスマス(III)のミクロスポット分析" 分析化学.
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[Publications] 松本 健: "チタン(IV)及びバナジウム(V),クロム(VI),マンガン(II)にミクロスポット分析" 分析化学.