1991 Fiscal Year Annual Research Report
二座ホスフィンを配位子とする自金族金属クラスタ-の電解合成と反応
Project/Area Number |
02640484
|
Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
山本 育宏 東邦大学, 理学部, 教授 (40087515)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棚瀬 知明 東邦大学, 理学部, 講師 (50207156)
|
Keywords | 白金二核錯体の分子軌道 / 裸の白金錯体 / Aーframe 錯体 |
Research Abstract |
2校および3核錯体の立体構造および電子構造に関する知見を得るために,それぞれのモデル錯体のEHMO計算をおこなった.モデル錯体として〔Pt_2(HNC)_2(PH_3)_4〕^<2F>の立体構造の安定性を評価した.シスおよびトランス型の(Q=90゚)をもつものが最も安定構造となる。錯体〔Pt_2(RNC)_2(Ph_2(CH_2)nPPh_2)n〕^<2+>(n=2,3,4)の立体構造は計算結果と一致した.一方dppn(n=1)錯体は不安定構造(平面構造,Q=0)をもつ、これは隣接する2個のP配位子の立体反発をCH_2基で結ぶことにより緩和し,さらに平面構造と直交構造との不質的な安定化エネルギ-の差(約4eV)を補償していると考えられる。裸の白金を有する錯体のモデルとして〔Pt_3(HNC)_2(PH_3)_4〕^<2+>を選び、その電子構造を検討した。HOMOはまん中のPhの空のS軌道と〔CHNC)尸PH_3)_2pt…Pt(PH_3)_2(HNC)〕の完撤dz^2軌道との相互作用により安定化されているが、白金の軌抵d軌道との反発により、不安定化されHOMOーLUMOのGopが0.3eVと小さくなる.またまん中の白金と外側の白金の電器分布はー0.58と0.68となり,まんなの白金への電荷の局在化がおこっている.この電荷の局在化は裸の白金錯体〔Pt_3(XylNC)_2(dppp)_2〕^<2+>のESCAから実験的に証明された. えられた二核錯体へのML_2(M=Ni,Pd,Pt),RNC等の反応性について検討した.いずれも金属ー金閣結合への上記のfragmentあるいは分子の挿入がおこり,Aーframe,lineor三核錯体が得られることがわかった.
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] T.Tamase,K.Kobayashi,Y.Yamamoto: "An EXAFS Study on biーand tliーnuclear palladium and plaltium compleres containing isocyanide and diphosphine lihands" Phaton Foctory Activity Report. 8. 183 (1990)
-
[Publications] T.Tamase,Y.Kudo,M.Ohno,K.Kobayashi,Y.Yamamoto: "A tirーplatinum complex contairing a condinatively naked platinum atom" hature. 344. 526-528 (1990)