1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02640613
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
松田 伸也 琉球大学, 教育学部, 講師 (30157317)
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Keywords | 無節サンゴモ / サンゴモ球 / 琉球列島 / サンゴ礁 / 沖縄島 / 石垣島 / 陸棚 |
Research Abstract |
昨年に続いて、琉球大学海洋学科および地質調査所海洋地質部保存の堆積物試料・海底写真を用いて、沖縄島近海のサンゴモ球の分布・被度・種組成について検討した。生体の無節サンゴモと有孔虫Gypsina planaに被覆されたサンゴモ球は、水深135m以浅に限られる。全体を概観すると、水深100mまでサンゴモの優占するサンゴモ球があり、そこから、120mまでの漸移帯をへて120〜135mの範囲にG.plana優占帯があるように見える。3cm以上のサンゴモ球の底質全体に対する被度は最大約80%をこえるところから10%以下のところまで、被度は様々であるが、水深と被度に相関は見られない。慶良間諸島南方の孤立した堆・沖縄島南方の陸棚縁辺部・渡名喜島南側に大きな密集部がある。この海域に南からの大きな流れを想定するならば、その影響を受けるところが被度が高いと言えよう。金武湾・本部半島北側・名護湾といった遮蔽されたところでは、サンゴモ球はほとんど見られない。これら、陸棚上に分布するサンゴモ球上には、少なくとも28種の無節サンゴモが生育している。これらはSpongites,Hydrolithon,Lithoporella,Lithophyllum,Mesophyllum,Lithothamnion の6属に含められる。優占属はLithothamnionであり、最も種多様性が高く、11種を記録した。今回検討した陸棚上のサンゴモ球の内部の遺骸群集には、琉球列島のサンゴ礁の礁斜面上部のサンゴモ群集を特徴づける種を見い出していない。これらのサンゴモ球表面に見られる無節サンゴモ-G.plana群集と内部の遺骸群集は同一であると判断される。 石垣島川平湾口にみられるLithophyllum palleslensは、琉球列島のサンゴモの中での最大種であるといえる。この種について現地の水槽で生産量の測定を行い、1日の純生産:石灰化のモル比が1:0.88という結果を得た。
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Research Products
(2 results)