1992 Fiscal Year Annual Research Report
参照面のうねりの影響を受けない大型光学部品の光干渉式高精度うねり形状測定法
Project/Area Number |
02650028
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Research Institution | KANAZAWA University |
Principal Investigator |
安達 正明 金沢大学, 工学部, 講師 (50212519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 望 金沢大学, 工学部, 教授 (20035588)
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Keywords | 光干渉法 / 形状測定 / ディジタル信号処理 / 超精密面 / 光反射率 / 移動テーブル |
Research Abstract |
本研究では大型光学部品のうねり形状を測定対象とする.そこで,光学部品を低速・低振動で長距離にわたって移動できる試料テーブルの開発を行なった.開発できたテーブルは,駆動用のDCモータにロータリエンコーダと,タコジェネレータの二つを装着したものを用いており,減速機も低振動とするため遊星ローラが付いたものである.速度制御は制御ボードに移動距離を指令するデータと,移動速度に関係する一定周波数のパルスを入力する方式である.このモータと制御ボードの使用により,20μm/sの速度で,光干渉信号を連続して計測しながら120mmに渡って移動できる低振動のテーブルが開発できた. このテーブルとこれまでに開発してきた光干渉計測法を用いて大型光学部品の形状測定を行なった.対象物としてシリコンウェファーを取り上げ,光センサ出力信号の繰り返し再現性,また,この信号より断面形状を求めた場合の再現性,さらに,移動テーブルを駆動しない状態でのドリフト信号等を評価した.その結果,光センサ出力信号には殆ど違いは見られないが,断面形状においては一部に違いが見られた.この違いが干渉系の制御の不完全さによるものか否かを確認するために,同じ部分の測定で制御が不完全な場合と最適な場合の光センサ信号および,移動させない状態でのドリフト信号を調べた.その結果,作動信号は両者ほぼ同じであり,原因は主に電気系のドリフトによることが分かった. その他に考えられる形状測定の誤差要因として,形状測定に先だって行なわれる光振幅測定における誤差がある.この誤差は作動信号のDC成分として結果に影響するものであり,この測定値の精度がうねり測定結果に与える影響は大きい.しかし,この測定精度の向上に関する良い方法は残念ながら,見い出せなかった.
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