1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650031
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村上 昭年 九州大学, 工学部, 教授 (70037696)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多野 祥子 九州大学, 工学部, 教務員
原田 康浩 九州大学, 工学部, 助手 (80198928)
永山 邦仁 九州大学, 工学部, 助教授 (20040446)
|
Keywords | サブミクロン粒子 / ホログラム / 粒子計測 / レ-ザ計測 |
Research Abstract |
本研究は、大気中あるいは液体中に浮遊するサブミクロン粒子群の空間的分散状態を3次元画像として捉え、粒子群状態の解析に利用することを目的とするが、粒子の大きさが用いる光の波長程度になると、いわゆる散乱断面積が小さくなり、このような光による撮像、また数ミクロンまでの粒子に対して有用であったレ-ザによるインライン・ホログラフイ-記録は不可能である。 そこで先ず、Mieの散乱理論に基づいて種々のホログラム形成の理論的シミュレ-ションを行って検討した結果、極めて強いレ-ザビ-ムを、弱い参照光とオフオフアクシス(90°交差させる)でサブミクロン粒子群を照射し、記録面での参照光と散乱情報光の強さを同じ程度にすると干渉縞のビジビリティを上げて記録出来ることを確認した。 これに基づいて、ルビ-レ-ザビ-ムを2本に分割し、一方は拡大して参照光とし、他方は集光して参照光軸に垂直な方向から試料微粒子群を照射し、粒子から散乱される情報光と参照光を重畳してホログラムを記録する光学装置を設計製作した。ここでコンパクトにするため、照射光と参照光の光路を上下立体的にとったが、パルス光を用いるため共振等の問題も起こらず、使い易さの面ではかえって便利であった。 この測定部に線香の煙を流し、その粒子ホログラムを撮影することに成功した。更にこの方法の校正実験のため、本補助金でサブミクロンエアロゾル発生器を購入し、DOPの微粒子を生成して流し、そのホログラム記録を行い、アンダ-センの大気サンプラ-を用いてそれら微粒子径の分級計測を行った。その結果、個数割合で0.7μm以下の98%で0.4μm以下が80%を占めていたことから、撮影された約20個の粒子の大きさは波長のオ-ダであることが確認された。ホログラムの再生から微粒子の3次元空間的位量の決定にも成功し、妥当な分散状態も確認された。
|