1990 Fiscal Year Annual Research Report
金属間化合物を熱応力緩衝材とするセラミックスー金属耐熱接合体
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02650051
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
箕西 靖秀 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (70005958)
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Keywords | 接合 / 金属間化合物 / セラミックス / 熱応力緩和 / 固相拡散接合 |
Research Abstract |
本研究は金属間化合物の内で,特に温度上昇と共に降伏強度が増大する特異な塑性挙動を示す化合物をセラミックスー金属接合の応力緩衝材に使用し,高温強度の大きい接合体を得る可能性を調べたもので,結果は以下の様にまとめられる。 1.接合に有効な化合物の探索:当初,上記の塑性挙動を示すことで有名なNi_3Alを介した固相拡散接合を試みたが,この化合物はセラミックス(Al_2O_3,Si_3N_4,SiC等)との反応性に乏しく,健全で高強度の接合体を得ることが困難であった。その為,一般にセラミックスとの反応性の高いTiとAlの化合物を熱応力緩衝材に使用することを考え,組成の異なる種々の合金を溶製し,それらの変形挙動を調べた。その結果,TiーAl系に存在する3種の化合物の内,Ti_3Alをc軸に平行に圧縮すると降伏応力が上記の様な特異な性質を示すことを見出した。 2.Ti_3Alとセラミックスとの反応性:Ti_3ALの最大降伏強度は850℃付近に有り,Ni_3ALの場合より高温で,これは接合体の耐熱化に有効である。また,セラミックスとの反応性も高い。例えば,Ti_3Al単結晶の底面とAl_2O_3板を突き合せ,真空中,負荷応力400MPa,加熱時間1h,降温速度10℃/minで完全に接合する。 3.接合体の健全性:0.3〜2mm厚のTi_3Alを介してAl_2O_3(φ7mm×t2mm)とsus304(φ11mm)を上記条件で接合した。中間層が0.7mm厚以下では接合体表面界面近傍を起点としてAl_2O_3側に進行する割れが観察されるが,1mm厚以上では接合体はほぼ健全であった。 4.強度試験:上記と同じ形状のAl_2O_3を両側にTi_3Al(φ11mm×t0.7mm)を介してsus304と上記条件で接合し,室温と800℃引張試験を行った。破壊強度は両温度でバラツキが大きく,5〜100MPaで,破壊は常にAl_2O_3内部で生じていた。試験数が少なく確言し難いが,この結果は,さらに接合の最適化をはかり,強度のバラツキを小さくすれば高強度耐熱接合体を作製し得る可能性のあることを示している。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Y.MINONISHI: "Anomalous temorature dependence of the yield stress of Ti_3AL by {112^^ー1}〈1^^ー1^^ー26〉slip" philosophical Magazine Letters. 61. 203-208 (1990)
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[Publications] 箕西 靖秀: "接合炉を兼ねた高温材料試験機の試作" 東北大学金属材料研究所共通施設技術報告. 14. 58-70 (1991)
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[Publications] 諸住 正太郎: "金属箔による窒化珪素の接合" 日本金属学会誌. 54. 1392-1400 (1990)