1990 Fiscal Year Annual Research Report
放電加工液中における表面加工性の光学式オンマシ-ン計測と加工条件の最適化制御
Project/Area Number |
02650090
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
柳 和久 長岡技術科学大学, 工作センター, 助教授 (80108216)
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Keywords | 非接触測定 / 表面粗さ / オンマシ-ン計測 / レ-ザ- / 加工条件 / 画像処理 |
Research Abstract |
平成2年度は以下の3項目を中心に研究を遂行した. (1)実験装置の設計と製作:光学系の基本要素となる出力安定化HeーNeレ-ザ-と撮像管テレビカメラを購入し,当初の設計仕様に基づいて光学系(投光部と受光部)を構築した.また,ビデオ信号をディジタル化するインタ-フェ-スボ-ドによりパ-ソナルコンピュ-タと光学系を連結させ,信号入出力プログラムを完結させた.ただし,入射角は計画値よりもやや鈍角とし,比較的粗い仕上げ面の測定にも対応できるように変更した.これは,放電加工においては創成面の表面粗さの変動が激しく,波長を相対的に大きくする必要性が生じたためである. (2)画像デ-タ処理のプログラム開発:強度パタ-ン情報の角度分布およびスペクトルを求めるプログラムを作成し,試料面の3次元的表面粗さパラメ-タと大気中における受光デ-タの処理結果とを比較検討した.その結果,超精密加工面の場合と異なり,強度パタ-ンのスペクトル情報は粗さの間接測定法の手段として適当ではないことが分かった.放電加工仕上げ面においては理論的な解析が困難な光学領域となるため,単純な強度パタ-ンの角度パタ-ンのみで加工面の良否を判定することを試みた.なお,測定位置の運動制御は像情報が空間的に得られるので容易となることを改めて認識した. (3)加工液の汚れに関する検討:散乱光情報から加工液の汚れに起因する成分と流れに依存する成分を取り除くため,多数回のデ-タサンプリングを行うことを試みた.それらを重畳させて平均化すると安定した強度パタ-ンが得られることが分かった.本来は,電気的および光学的フィルタにより加工液の影響を軽減させる計画であったが,上記のように時間平均化で対処した. 以上のように,本年度の研究目標はおおむね達成することができた。
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