1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650101
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
三井 公之 慶応義塾大学, 理工学部・機械, 助教授 (90219668)
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Keywords | 運動精度 / 真直度 / 工作機械 / 精密計測 / 微小変位計 / 微動ステ-ジ |
Research Abstract |
本研究は、直定規等の測定基準の形状誤差に影響されることなく、運動精度を評価し得る新しい測定システムの開発を目的として行った。 平成2年度の研究実績は次のようにまとめられる。 1)新方式直線運動精度測定装置の開発に先立ち、従来の種々の測定法についての文献調査を行い、それら測定法の問題点、新たに開発する測定法に求められる精度、機能などについて分析した。その結果にもとずき、直定規を使用する真直度測定法で問題となる、直定規の真直度を補正することの可能な、新たな測定手法を提案した。この直線運動精度測定法の妥当性を、計算機によるシミュレ-ションを行って確認すると共に、予備実験によっても明らかにすることができた。 さらに、測定装置の基本構成要素である精密微動ステ-ジを設計製作し、基本特性について調べた。 2)直線運動精度の測定には超高精度変位検出センサ-が必要である。このため、本研究では静電容量式変位センサ-を試作し、感度、直線性、周波数特性、空間周波数分解能などの基礎的特性の評価を行った。 平成3年度においては、試作した微動ステ-ジを用いた直線運動精度測定実験を本格的に行う。測定対象としては、3次元座標測定機、超精密ダイヤモンド旋盤などの超高精度機械のほかに、汎用の工作機械のテ-ブルの運動精度測定をも行い、本測定法が広く応用可能なことを明らかにする。 また、静電容量形変位計に関しては、電磁的なノイズ成分がやや大きく高精度測定上障害となりうることから、電子回路の改良により性能向上をはかる予定である。
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