1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650115
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
水本 洋 鳥取大学, 工学部, 教授 (80108795)
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Keywords | 空気静圧軸受 / 無限剛性 / 自動調整絞り / 排気制御絞り / 静圧式自動調整絞り |
Research Abstract |
本年度は無限剛性空気静圧スピンドルの要素となる排気制御絞り付き空気静圧ラジアル軸受と静圧式自動調整絞り付き空気静圧スラスト軸受の設計、製作および負荷特性の解析を行った。ラジアル軸受に使用される排気制御絞りとは、軸受画中央に排気口を設けてここから排出される空気量を軸変位に応じて制御する.研究代表者により考案された自動調整絞りである。軸変位の検出には容量型変位計が、絞り閉度の調節には圧電素子が、そしてこれら絞りシステムの制御にはパ-ソナルコンピュ-タが用いられた。まず軸径40mm、単列の排気制御絞り付きラジアル軸受を製作し、その負荷特性を測定したところ、30Nの荷重範囲でほぼ無限大の静剛性が得られた。そこで、この結果をもとに空気静圧スピンドルに使用する軸径40mm、複列の排気制御絞り付きラジアル軸受を製作してその負荷特性を測定したところ、70Nの荷重範囲で無限大の静剛性が得られ、またモ-メント負荷に対する剛性も大きかった。しかし、ステップ負荷に対する整定時間が数10ms程度であり、目標値の数倍となっている。このように動的応答に関しては改善の余地があり、制御プログラム、制御システムなどの見直しを行っている。 一方スラスト軸受に使用される静圧式自動調整絞りは電気エネルギ-を必要とせず、軸受面の空気圧により駆動される研究代表者により考案された自動調整絞りであり、すでにスラストプレ-ト外径130mmの空気静圧スラスト軸受に組み込まれて、その静剛性を無限大とできることを確認している。その結果をもとにスラストプレ-ト外径65mmの静圧式自動調整絞り付き空気静圧スラスト軸受を設計、製作し、現在はその組立作業中である。
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