Research Abstract |
前年度に引く続き,平均流速分布へのコリオン力効果を解析した結果対数領域に相当する場所において,コリオリ力のみが支配的になる新たなコリオリ領域の存在を示し,その速度分布を求め,これを実験により正しいことを確認した.また乱れ構造については,R_e=3700,4500,5500について詳細な実験を行い,以下の結果を得た. レイノルズ応力uvの圧力側,負圧側へのコリオリ力の効果は,いずれのレイノルズ数においても,圧力側ではイジェクションの寄与の増大負圧側ではイジェクションの寄与の低下に伴い,それぞれuvの増大あるいは減少が生じる,スィ-プやインタ-アクションの寄与の変化は比較的小さい,R_e=3700でRΩ=-140では,流れは層流化しており,この場合イジェクション,スィ-プともに低下しておりuv〜0となる.相関係数は,負圧側で低下し,圧力側で増大し,コリオン力による乱れ構造変化が生じている.u変動のひずみ度は壁近傍を除き圧力側で負の値が大きくなり,負圧側では逆の傾向になる.一方v変動では,負圧側で零に近づき,圧力側では負の値が大きくなる.偏平度については,u成分は大きい変化はないがv成分の負圧側で大きい値となる.スペクトル分布では,特に圧力側でv成分のスペクトルの低周波成分の低下が顕著にあらわれる.またRΩ=±140においては,y^+=80の位置(コア領域)でのv成分スペクトルに,無次元波数KD【similar or equal】〜0.3に不連続的な分布がみられる.この波数は,回転に伴う代表的な乱れのスケ-ルから計算される値(ΩD/u_*)に対応する値である. バ-ストの検出は,VITA法づく方法では精度よく求められないため,uv法を含め現在新しい手法を開発中である.
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