1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650160
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
内田 悟 九州大学, 工学部, 助手 (80038041)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
庵原 久夫 有明工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (40176467)
|
Keywords | 沸騰 / フロン代替冷媒 / プ-ル沸騰 / 強制流動沸騰 / 混合媒体 / 代替フロン |
Research Abstract |
1.CFC11〜CFC113およびエチルアルコ-ル〜水の各混合媒体のプ-ル核沸騰熱伝達の実験およびその結果の解析を広範囲な圧力(それぞれ0.1〜1.5MPaおよび0.1〜2.0MPa)および熱流束に対して行い、以下のことが明らかとなった。(i)混合液に対する熱伝達低下割合評価の基準値として、混合媒体と同一物性を持つ仮想の単成分液の熱伝達を考えれば、熱伝達低下割合と混合媒体における物質拡散の効果とが直接対比できる。しかるに混合媒体の熱物性値の実測値はきわめて少なく、推算した熱物性値を単成分液に対する無次元整理式に代入して得られる熱伝達係数は基準値としての信頼性に欠け、現時点では単成分液に対する熱伝達係数の線形補間値を基準とするのが適切である。(ii)従来、混合液について、熱伝達低下割合が最大となる液組成は、相平衡図上で一定温度における気相と液相の組成差が最大となるような液組成、もしくは一定組成で気相線と液相線間の温度差が最大となる組成と対応しているとの考え方がなされいる。しかるにエチルアルコ-ル〜水の低圧での実験結果では熱伝達低下割合が最大となる組成は、上述のいずれの組成とも大きく異なり、熱伝達低下の発生機構そのものを検討し直す必要があるものと思われる。 2.代替熱媒体HCFC123のプ-ル飽和核沸騰熱伝達の実験を、#0/4番エメリ紙による研磨仕上の水平上向銅平板伝熱面について、圧力P=0.1〜3.2MPaで行い、以下のことが明らかとなった。(i)蒸気圧曲線のレベルが類似しているCFC11の熱伝達と比較した場合、熱伝達係数のレベルおよびその圧力依存性もほぼ同程度である。(ii)熱伝達表示式としてα=CF(P/Pc)q^<4/5>,C=1.2(w/m^2k)/(w/m^2)^<4/5>,F(P/Pc)=(P/Pc)^<0.23>/〔1-0.99(P/Pc)〕^<0.9>を得、これによって実験デ-タが±20%の範囲内で予測できる。ここにα;熱伝達係数〔w/m^2k〕,q;熱流束〔w/m^2〕,P/Pc;換算圧力〔-〕である。
|