1990 Fiscal Year Annual Research Report
制御性を考慮した構造最適化法による光サ-ボ系の設計
Project/Area Number |
02650176
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
長松 昭男 東京工業大学, 工学部, 教授 (70016640)
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Keywords | 最適設計 / 光ピックアップ / 光サ-ボ / 振動 / 共振点消去 |
Research Abstract |
光ディスク装置に要求される高速化、高性能化および軽量化を実現させるために、本研究では、一体構造の光ピックアップの開発と、制御性を考慮した構造最適化方法および構造系と制御系の同時最適化方法の開発を行った。さらに、提案した方法を用いて光ディスク装置を実際に開発し、本方法の有効性を検証した。本研究の概要は以下のとおりである。 まず、光ディスク装置の高速化に有利な軽量の一体型光ピックアップを提案し、その試作を行い、実験および解析によりその振動特性を明らかにした。光サ-ボ系に要求される制御性能を満たすためには、光ピックアップ単体の1次共振振動数が40Hz以下、2次共振振動数が10kHz以上であることが要求される。これに対し、実験、解析の結果、提案した光ピックアップ構造の2次共振振動数はフォ-カス、トラック方向とも2kHz付近に存在することが明らかになった。そこで、著者らが提案した共振点消去理論により光ピックアップ構造の最適化を行い、2次共振の消去を実現した。その結果、1次共振以降は10kHz以上まで2次共振の存在しない理想的な光ピックアップ構造が実現できた。そして、位相補償により光サ-ボ系を構成した結果、実験、解析ともに良好なサ-ボ特性が実現できた。また、実際にディスクの情報を再生した結果も良好であった。 本研究ではさらに構造系と制御系の同時最適化方法の提案、開発を行った。これは、制御系・構造系統合システムの動特性が最適になるような、構造系と制御系の両設計変数の最適値を同時に決定するものである。光サ-ボ系の設計に、構造系と制御系の同時最適化方法を適用することにより、さらに高性能化が期待でき、今後研究を進めていく。
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Research Products
(2 results)