1991 Fiscal Year Annual Research Report
超薄箔・微細部品の加工・供給システムの開発に関する研究
Project/Area Number |
02650179
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Research Institution | Toyama University |
Principal Investigator |
小泉 邦雄 富山大学, 工学部, 教授 (60019776)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 基文 富山大学, 工学部, 助手 (00019217)
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Keywords | 微細部品 / マイクロメカニズム / 微小機械 / マイクロハンド / マイクロフィ-ダ / ピエゾ素子 |
Research Abstract |
エレクトロニククスあるいは精密機器関連の精密微菌・薄箔部品を加工する微小機械システムは,素材供給部,加工部および部品搬送供給・組付け部から構成される。これら各部の基礎デバイスとして,薄箔素材の加工部への精密フィ-ドおよび加工された部品の搬送・組付けりためのマイクロ・ハンドリング素子と部品の加工のための素材の位置決めとクランプおよび工具の駆動を行うマイクロ駆動機構の2種類について検討を進めた。 マイクロ・フィ-ド素子は,剛関節を持ったかぎ状バイモルフ型ピエゾ部材の先端に取り付けた工具を2次元動作させてフィ-ド面上の素材を送り,位置決めを行う。この素子を軸対称配置すればマイクロ・フィンガが構成される。このフィンガは指先が2次元動作できるので,手腕を動かさずともよく,微小動作に適している。 マイクロ駆動機構は,レバ-・トグル複合機構を弾性関節で連結したバイモルフ部材で構成され,入力量を積層型ピエゾ素子で駆動することで,出力点の変位拡大および力・変位特性の調節を可能にする特長を有する。 実体顕微鏡を用いて組立・調整をした各種機構は,ピエゾ素子に高出力増幅器による印加電圧で駆動される。 1.かぎ状マイクロハンドリング・フィ-ド素子 (1)素子が送り面の下側になっても把持可能であり,姿勢の影響が小さいので,柔軟なシステムを構成できる。 (2)マイクロ・フィンガの把持能力は,フィンガを形成する2つのピエゾ部材の狭み角と取付け角に依存し,把持力を最大にする組合せが存在する。 2.精密微細駆動機構 (1)バイモルフ部材への印加電圧極性の組合せは,レバ-部については入力点変位を押戻すように外側に凸,トグル部は下側に凸に曲るようにするのがよい。 (2)ある機構構成に対して,レバ-部材の印加電圧を必ず入力点変位が0になるように選ぶことができる。 いずれのデバイスについても,実験結果が理論解析と比較的よく一致し,実用化に向けてり合理的設計手法の確立への見通しをつけることができた。
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