1991 Fiscal Year Annual Research Report
基礎励振を受ける非線形性・異方性をもつ回転軸系の不安定現象に関する研究
Project/Area Number |
02650185
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
池田 隆 広島大学, 工学部, 助教授 (50115523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中川 紀壽 広島大学, 工学部, 教授 (80031128)
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Keywords | 回転体の振動 / 基礎励振 / 非線形ばね特性 / 偏平軸 / 弾性支持 / 不安定領域 / 主危険速度 / 共振曲線 |
Research Abstract |
本研究では,基礎励振を受ける非線形性・異方性をもつ回転軸系の不安定現象に関し,主に以下の2テ-マについて,理論的,実験的に調べた. 1.基礎励振を受ける非線形回転軸系の強制振動 軸受のがたに起因して非線形復原力をもつ回転軸系の支持台が外部から一方向に正弦的な励振を受ける場合の回転軸の応答について,極座標表示の非線形成分を用いて理論解析を行った.その結果,回転軸の振れ回り軌跡は楕円形となり,軸回転速度に依存して励振振動数に対する回転軸の応答曲線は複雑に変化することが明らかになった.また,定常解が不安定となる励振振動数範囲で,振幅が時間的に緩やかに変化する非同期振動が発生し,その振動成分には励振振動数の両側に等間隔で並ぶ振動成分が含まれることが明らかとなった.実験においても,理論解析と定性的に類似した結果が得られた. 2.弾性支持された偏平回転軸系の主危険速度付近における不安定振動 1個の回転体を中央にもつ偏平回転軸系のベ-スが弾性的に支持され,そのベ-スが一方向に可動である場合,その系の主危険速度付近に現れる不安定振動について減衰の影響も考慮して,理論的,実験的に調べた.理論解析より,主危険速度付近の不安定領域は,ベ-スの質量,ベ-スの支持剛性,軸の偏平性に依存して,最大6カ所に分かれ,それらの不安定領域内の振動様式には2種類の様式が存在することが明らかになった.実験では,ベ-スの質量を変えることにより不安定領域が1〜5個に分かれるタイプの応答曲線が得られ,理論結果と実験結果の一致が確かめられた.
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