1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650189
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Research Institution | Tokyo Denki University |
Principal Investigator |
田中 敬一 東京電機大学, 理工学部, 教授 (70155125)
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Keywords | 波長安定化半導体レ-ザ / スペクトル線幅 / 光フィ-ドバック / 干渉分光法 / 干渉じま鮮明度曲線 / 光位相変調 |
Research Abstract |
分子吸収線(たとえばヨウ素)を基準として半導体レ-ザの周波数安定化を目ざす場合には,まずレ-ザ光のスペクトル幅が吸収線のそれより狭いことを確認しなければならない。波長670nmの半導体レ-ザのスペクトルを観測する目的で下記の各段階の実験研究を遂行した。 1)高度の周波数安定度をもつ633nm HeーNeレ-ザの出力ビ-ムを2分割し,片方のビ-ムを超音波周波数シフタ(80MHzAOM)を通して周波数偏移を与えた上で他方と重ね,ビ-ト信号をスペクトラムアナライザで観測。レ-ザ光のスペクトル幅を数10Hzと確認。次に半導体レ-ザのビ-トを観測。半導体レ-ザの極短時間スペクトル幅はHeーNeレ-ザと大差ないことを確認。 2)2個の安定化半導体レ-ザの光ビ-トのスペクトラムアナライザ(SA上限1.6GHz)による観測を試みた。半導体レ-ザは周波数領域6.7THzに分布し,各レ-ザのスペクトルの中心周波数は互いに670GHz離れている。2個のレ-ザの出力ビ-ムを重ねて分解能0.18nm(120GHz)の回折格子分光計で観測し,レ-ザの注入電流調整により両レ-ザのスペクトルの周波数差を120GHz以内に追い込み,以後はSA上にビ-ト信号の出現を期待して周波数差を1.6GHz以内に追い込むために,微細調整をくり返した。現段階では未だビ-ト信号をとらえていない。原因は各レ-ザの周波数の追い込みおよび両レ-ザビ-ムの波面合わせの精密調整には,いづれも有効なモニタの手段がないことにある。なお,この測定の中で170MHzのビ-ト信号が観測されたが,これは個々のレ-ザ-発振機構に起因するものと判明した。 3)位相変調器により,変調周波数50MHzで明瞭な光周波数変調効果を確認した。 本研究は今後も続行する方針である
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