1990 Fiscal Year Annual Research Report
レ-ダ-特性に及ぼす媒質の不規則性の影響に関する研究
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02650248
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
立居場 光生 九州大学, 工学部, 教授 (40037924)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南部 幸久 九州大学, 工学部, 助手 (00228115)
工藤 孝人 九州大学, 工学部, 助手 (60225159)
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Keywords | ランダム媒質 / 後方散乱 / 強調現象 / 多重散乱 / 解像度 / ホログラフィックレ-ダ- / 散乱理論 / 媒質効果 |
Research Abstract |
本年度の研究目標は、ランダム媒質(多数の不規則物体や乱流等)に囲まれた標的による波の散乱理論の構築、観測統計量の一般式の導出、及びその一部統計量の計算機解析である。このため、次の具体的課題に取組んだ。1.ランダム媒質によって囲まれた、任意形状の導体による電磁波散乱を一般的に解析できる手法の提案。2.この手法に基づくレ-ダ-受信波の1次及び2次統計量の一般式の導出と計算機解析。3.ホログラフィックレ-ダ-の解像度低下に及ぼす大気乱流の影響の算定とその改善対策の検討。 課題1は達成され、その理論が電子情報通信学会論文誌に近々投稿される。課題2の研究も順調に進んでおり、昨年末から今年初めにかけて電子情報通信学会の研究会において、その成果の一部が公表され、現在話題となっている後方散乱の強調現象に新しい知見を与えた。その結果は電子情報通信学会の5月号に論文として掲載される。この課題は引続き研究されており、今年7月米国の国際会議でもその成果の一部を発表する予定である。課題3も着実に研究され、その成果が電子情報通信学会の研究会で公表されており、今年も引続き研究を続けることにより、従来全く未知であった、空間フィルタリングによる解像度およびSN比の改善が期待できる。 以上のように、本年度の研究課題は順調に解決されており、ほぼ予定通り研究目標は達成されている。来年度も引続き本研究課題に取組むことにより、所期の目的は充分達せられよう。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 立居場 光生;藤崎 清孝: "ホログラフィックレ-ダ再生像への大気乱流の影響の解析" 電子情報通信学会技術研究報告. SANE90ー49. 39-44 (1990)
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[Publications] 立居場 光生;藤崎 清孝: "空間フィルタリングによるホログラフィックレ-ダ解像度の向上について(I)" 電子情報通信学会技術研究報告. A・P90ー107. 83-90 (1991)
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[Publications] 立居場 光生;富田 英一;鹿倉 義一: "乱流媒質に囲まれた導体円柱の散乱断面積" 電子情報通信学会技術研究報告. A・P90ー124. 57-62 (1991)
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[Publications] M.Tateiba;Y.Nanbu: "The condition for the distribution of dielectric cylinders to be randomーthe derivation from the analysis of coherent fields" 電子情報通信学会論文誌. (1991)
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[Publications] M.Tateiba;E.Tomita;Y.Kakura: "Analysis of backscattering crossーsection of a conducting cylinder surrounded by turbulent media" Proc.of 1991 Progress in Electromagnetic Research Symposium. (1991)
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[Publications] M.Tateiba;E.Tomita: "Coherent electromagnetic waves scattered from a conducting cylinder surrounded by turbulent media" 電子情報通信学会論文誌. (1991)