1990 Fiscal Year Annual Research Report
人間行動を観測するコンピュ-タビジョンのプロトタイプ
Project/Area Number |
02650265
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
辻 三郎 大阪大学, 基礎工学部, 教授 (60029527)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
徐 剛 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (90226374)
|
Keywords | 動画像解析 / カラ-画像処理 / 人物像の解析 / 画像分割 / 運動解析 |
Research Abstract |
本研究は、人間の行動を理解するコンピュ-タビジョン研究の第一歩として、環境条件を設定して簡単な行動パラメ-タを測定する基礎手法の確立を目的とする。複数の人物が行動する居間を連続撮像したビデオをコンピュ-タが解析して、テレビカメラの方向を人物が見ているかを判定することを当面の目標として、以下の研究を行った。 1.背景パタ-ンとの比較による動物体の検出 動画像中で動く対象と検出する方法として、従来はフレ-ム間の差分や予め記憶しておいた背景画像との差分を利用していた。しかし,対象と背景の明るさや色の差が少ない場所に対象が移動すると結果が不安定になる。そこで時空間立体に動画像を記録し,その水平断面のパタ-ンを解析することで対象と背景の分離を行う方式の研究を行い、実験によりその有効性を認めた。 2.人物像の解析 従来の人物の顔画像解析は、顔を画面一杯に写るように設定した画像を対象にしていた。複数の人間が行動するシ-ンを撮像すると、画像内で顔の占める面積は小さく、細かい特徴は失われる。しかし、顔附近の大まかな特徴は保たれているので、人間のモデルを利用して人物像を解析し、顔を抽出する研究を行った。背景から分離した人物領域に対して明度と彩度の積があるしきい値以上の部分を抽出し、カラ-に基づく領域分割を行う。次に人間の体のモデルを利用して、それぞれの領域を解釈し,人体の各部を決定する。抽出された顔領域からその姿勢を推定する方式を検討し、実験を行った。 動画像解析による動物体の抽出とカラ-領域と人物モデルによる人物像の解析の基礎方式を確立した。人物の各部の動パタ-ンの解析が、今後の重要な課題である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 辻 三郎: "三次元動画像の認識" 電気学会雑誌. 111. 113-118 (1991)
-
[Publications] 高畑 実: "カラ-動画像を用いた人物像の解析" 情報処理学会第41回全国大会講演論文集. 4Mー6. 2-186-2-187 (1990)
-
[Publications] 高畑 実: "カラ-動画像を用いた人物像の解析" 1991年電子情報通信学会春季全国大会講演論文集. 7. 396