1990 Fiscal Year Annual Research Report
画像圧縮/再生に利用可能なシリコン網膜の設計とハ-ドウェア化
Project/Area Number |
02650274
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
田中 衞 上智大学, 理工学部, 教授 (00146804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千種 康民 東京工科大学, 情報工学科, 専任講師 (90217232)
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Keywords | シリコン網膜 / 画像圧縮 / ニュ-ラルネットワ-ク / ハ-ドウェア |
Research Abstract |
平成2年度では、予定通りの設備(SUN4160FMー8)を購入した。そして、シリコン網膜的な新しいニュ-ラルネットの全体が有する情報量、冗長量および誤り訂正能力(連想能力)の講造依存性を符号理論とグラフ理論を用いて解析し、大規模集積化に適する構造を用いて、画像の圧縮と再生のシミュレ-ションを行った。この連想型シリコン網膜の計算原理は、エネルギ-最小化による場(field)の計算、すなわち、単位抵抗回路網(網膜の水平細胞に対応)を緩和法(代数方程式をダイナミックス的に解く方法と考えられる)を用いて解析することにより、ラプラス方程式を満足する神経場の解を近似的に求めることを基本とする。網膜のダイナミックス処理を汎用計算機で評価するためには、電流や電圧で制御されるスイッチを含む大規模なスイッチト回路網を解析する緩和法シミュレ-タを開発する必要があり、その解析は、電磁界解析や分布定数解析に似た手法となってくるが、メッシュ構造をダイナミックに変えて行く必要がある。 そして、緩和法シミュレ-ションのアルゴリズムは、常にそのハ-ド化、すなわち、ニュ-ロコンピュ-タ化を念頭に入れて考えなくてはならない。すなわち、大規模な単位抵抗抵路網をデジタル主体で解析するならば、ある節点(ニュ-ロン)の電圧は、隣接節点の平均値に置き換える演算の繰り返しとなる。 本年度の前半では、3000ゲ-トのLCAを用いてハ-ドウェア化の評価を行った。また後半では、富士通の回路シミュレ-タFSPICEに独自で開発した緩和法シミュレ-タSRPを組み込み、スパ-スな大規模ニュ-ラルネットワ-クの解析を可能にし、さらに、分布定数回路を含むトランジスタ回路網の解析も可能にした。
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Research Products
(2 results)