1990 Fiscal Year Annual Research Report
知識ベ-ス駆動によるパタ-ンデフォルメ推論システムに関する研究
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02650277
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
福村 晃夫 中京大学, 情報科学部, 教授 (60022985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 和人 名古屋市工業研究所, 電子部, 技師
中山 晶 中京大学, 情報科学部, 講師 (20115611)
輿水 大和 中京大学, 情報科学部, 教授 (50093026)
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Keywords | 似顔絵 / パタ-ン生成 / 画像処理 / パタ-ン認識 / 線図形記述 / 知識ベ-ス / ヒュ-マンビジョン / 認知心理 |
Research Abstract |
本研究では、非言語的意味をもつパタ-ンの具体例として人の「顔」パタ-ンを扱うこととし、とりわけ感性を扱うパタ-ン処理のあり方を展開するために、似顔絵生成に於けるパタ-ンデフォルメ機構に注目することに大枠を決めた。 本研究課題の初年度であるので、研究計画に従い次の諸点について研究を進め、幾つかの新たな知見と今後の課題を明らかにすることができた。 1.パタ-ンデ-タベ-スの構築と図形処理ツ-ル (1)約100名の顔画像を、VTR、スチルカメラなどで収集し、その内30名ほどについて実験用デ-タベ-スを作成した。画像処理による顔部品識別、認識も検討を開始したが、現在これと並行して人手を介して図形入力している。 (2)顔デ-タの正規化法、部品境界点の記述のための再標本化問題など、幾つかの技術的テ-マの検討事項も明らかにされた。 2.知識獲得モジュ-ルの開発と知識ベ-スの構築 (1)似顔絵生成のための基本的機構を検討し、S.E.Brennanの方法を採用した。これは、特徴抽出の為の「平均顔」の導入、似顔絵デフォルメの為の「中割法」を併用するものであり、上記デ-タベ-スでも実験的にその有効性を確認できた。 (2)標本平均値による平均顔の性質を数理統計的に更に工夫する可能性、デフォルメの制御法など、興味ある課題が明らかになった。 3.今後の展開 (1)空間次元、感情表現を似顔絵に導入すること。 (2)視覚認知的知見による(例えば錯視現象を利用した)個人性特徴抽出と似顔絵生成の仕組みの工夫。 (3)その他。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 村上 和人、中山 晶、輿水 大和、福村 晃夫: "似顔絵師システムPICASSOにおける感情表現と空間次元の扱い" 電子情報通信学会 技術報告(PRU). 1990PRU. 17-24 (1990)
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[Publications] H.Koshimizu,K.Murakami,A.Nakayama,T.Fukumura: "Computer generation of facial caricature:PICASSO projectーa step toward the description and generation of nonーverbal informationsー" Proc.PRICAI '90(PacificーRim International Conf.of AI 1990). 534-539 (1990)
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[Publications] 村上 和人、中山 晶、輿水 大和、福村 晃夫: "似顔絵師システムPICASSO" テレビジョン学会 技術報告(ITEJ Technical Report). 14. 13-18 (1990)
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[Publications] 輿水 大和、中山 晶、福村 晃夫、村上 和人: "似顔絵師システム:PICASSOー顔の個人性特徴の抽出と記述ー" 情報処理学会 コンピュ-タビジョン'90 シンポジュ-ム論文集. 171-179 (1990)
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[Publications] 中山 晶、村上 和人、輿水 大和、福村 晃夫: "似顔絵師システムPICASSOについて" 1990年度人工知能学会 全国大会 論文集. 419-422 (1990)
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[Publications] 輿水 大和、村上 和人(分担執筆): "画像処理の応用事例集" O plus E(新技術コミュニケ-ションズ), (1991)
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[Publications] 輿水 大和(分担執筆): "実用AIハンドブック" オ-ム社, (1991)