1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650288
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
中野 忠夫 大分大学, 工学部, 教授 (40038063)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 輝被 大分大学, 工学部, 助手 (10187213)
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Keywords | 磁気分離 / 酸素富化 / 酸素透過膜 |
Research Abstract |
磁気分離方式による空気の酸素富化に関する研究について基礎的研究を行い、以下の結果を得た。 1.磁場解析と分離動作の計算機シミュレ-ション:一陽磁場中に置かれた強磁性体細線マトリックスが作る勾配磁場分布を有限要素法を用いて2次元場を解析し、計算機シミュレ-ションを行った。その結果、酸素分子捕獲用マトリックスの近傍での吸引力として働く磁気力を大きくするためにはマトリックスの飽和磁化を大きくし、線径をできるだけ小さくしする事が必要であることがわかった。また、強磁性体細線をマトリックスとして構成する場合の線間距離は磁気力に対しては余り影響しないこともわかった。さらに、捕獲用マトリックスの飽和磁化に相当する以上の強さの磁場に対しては、分離特性は飽和する傾向にあることがわかった。 2.磁気フィルタの試作と分離特性についての実験的検討:磁気フィルタとして、直径100μm程度の磁性ステンレス細線を用い、その両側に酸素分子透過用の高分子膜を貼ったキャニスタを試作した。これを1.5Tー2.0Tの範囲の一様磁場中に挿入し、きのコャニスタ内に原料空気を導入し、酸素濃度の変化を調べた。その結果、磁気ファルタ透過ガス中の酸素濃度は上記範囲内の磁場の強さに対して、磁場の強さを大きくすれば高くなり、最大で2ー3%程度高くなることが認められ、わずかではあるが酸素富化特性が得られることが分かった。
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