1991 Fiscal Year Annual Research Report
磁気センサを用いたテレイグジスタンチ用多関節人工指の開発と機能解析
Project/Area Number |
02650290
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高橋 誠 北海道大学, 応用電気研究所, 助教授 (10154858)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊福部 達 北海道大学, 応用電気研究所, 教授 (70002102)
泉 隆 北海道大学, 応用電気研究所, 助手 (80193374)
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Keywords | 運動計測 / 上肢 / 人工指 / 3次元位置計測 / テレイグジスタンス |
Research Abstract |
ロボットが検出した情報をできるだけ忠実に人間に伝達・呈示し、人間の判断のもとでロボットが行動するシステムがテレイグジスタンス型ロボットである。 本研究の目的は、実時間で操作者の動作に追従するようにロボットの人工指・腕を制御するシステムを開発することにある。行った研究は以下の項目である。 (1)ヒトの動作開始時における頭部、眼球の動きを立位および座位で調べた。 (2)指の制御のための触感覚の基礎的デ-タを収集するための実験を行った。 (3)手指・肘運動のためのアクチュエ-タの開発を行った。 得られた結果 (1)ヒトが上肢を目的物に向かって動かす場合、頭部および眼球運動による指標固視動作が生じる。この動作により正確ですばやい指先の運動が可能となるが、頭部と眼球運動をそれぞれ3SPACE(平成2年度備品費)およびCCDカメラを用いて定量的に計測した(高橋ら,1991、TAKAHASHI,et al.,1991)。指標固視動作は視覚および聴覚を用いてそれぞれの内部空間を脳内に作り、それらに応じて頭部および眼球運動を制御していることが判明した(水戸部ら,1992)。 (2)触覚のフィ-ドバックによりテレイグジスタンスに関する性能向上を図れるが、圧覚の知覚にとって最適な皮膚表面温度が存在することが判明した(泉ら,1991、IZUMI,et al.,1991)。 (3)チップコイルを用いて指の動作を検出し、手指および肘の動作を水素吸蔵合金を利用したアクチュエ-タを考案した(井野ら,1991)。 以上の基礎的知見が得られたので、今後はテレイグジスタンスロボットに各種センサを組み込みヒトとのインタフェ-スを十分考慮した技術を開発して行く所存である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 高橋 誠: "筋電図を記録可能な肩複合体運動計測" バイオメカニズム学会誌. 14. 52-59 (1990)
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[Publications] 泉 隆: "触覚フィ-ドバックにおける温度の役割" 計測自動制御学会HI レポ-ト. 6ー2. 134-139 (1991)
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[Publications] 高橋 誠: "めまい患者における頭部および眼球の動きの同時計測" 電子情報通信学会技術報告. MBE91ー29. 79-83 (1991)
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[Publications] 水戸部 一孝: "光と音に対する頭と眼の協調運動に関する考察" 電子情報通信学会技術報告. MBE91ー118. 81-88 (1992)
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[Publications] TAKAHASHI,M.,: "An apparatus for measuring eye and head movements using CCD image senot and 3SPACE." Proc.13th IEEE on MBE. 13ー4. 1700-1701 (1991)