1991 Fiscal Year Annual Research Report
波動歯車と積層型圧電素子を組み合わせた小形軽量大容量新型モ-タの開発
Project/Area Number |
02650302
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
石田 宗秋 三重大学, 工学部, 助教授 (70135317)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
駒田 諭 三重大学, 工学部, 助手 (10215387)
堀 孝正 三重大学, 工学部, 教授 (90199521)
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Keywords | 積層型圧電素子 / 波動歯車装置 / 圧電モ-タ / 低速大トルク |
Research Abstract |
本研究では、サ-ボ用小形軽量大容量電気式アクチュエ-タ(モ-タ)の実現を目標に、波動歯車減速機構と圧電素子を組み合わせた低速高出力トルクの3種類の圧電モ-タ(同期型、摩擦型、共振型圧電モ-タ)を開発した。本研究では、まず、圧電モ-タの基本構造、変位拡大機構ついて検討した。次に、圧電素子の電気的特性を考慮したドライバ-を作成し、試作した圧電モ-タの特性を実験的に検討した。最後に、実験結果を基に、圧電モ-タの特性について定性的、定量的に検討した。さらに、モ-タの軽量化を目指し、一部の部品にエンジニアリングプラスチックやセラミックを試用し、特性の比較を行った。 本研究の成果は以下の通りである。 1.同期型圧電モ-タは、波動歯車装置に細かい歯が刻んであり、負荷トルクが小さい場合、回転速度が負荷トルクに関係なく駆動周波数に正確に比例することが確認できた。しかし、駆動トルクは、圧電素子の特性から予想されるトルクよりはかなり小さくなった。 2.摩擦型圧電モ-タは、波動歯車装置に歯がないが、回転子に加えられる軸方向の荷重が一定の場合、低周波では回転速度が駆動周波数にほぼ比例した。負荷トルクが印加された場合、回転速度は減少しついに停止に至った。停止時のトルク(停止トルク)は、荷重が大きい場合、極めて大きくなり、低速大トルクの特性が確認できた。 3.共振型圧電モ-タは、摩擦型と同様な回転速度、トルク特性を有するが、摩擦型よりも駆動電圧が小さくても動作することが確認でき、高効率化に期待ができることが確認できた。 4.部品の一部にプラスチック、セラミックなどの非金属を使用した場合でもモ-タが動作することが確認できた。これにより、軽量化への可能性が得られた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 石田 宗秋,浜口 純一,堀 孝正: "圧電素子と波動歯車装置を組み合わせた新型モ-タの原理と動作" 電気学会論文誌D. 110ー12. 1247-1256 (1990)
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[Publications] 白須賀 恵一,石田 宗秋,堀 孝正: "波動歯車装置の原理を応用した摩擦型圧電モ-タの構造と動作機構" 電気学会論文誌D.
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[Publications] Muneaki Ishida,Junichi Hamaguchi,Keiichi Shirasuka and Takamas Hori: "A New FrictionーType Piezoelectric Motor Utilizing Mechanism of the Strain Wave Goring" Proc.of 16th Annual Coutereuce of the IEEE Industrial Electronics (IECO'90)(IEEE Trans.on IE). 1199-1204 (1990)
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[Publications] 白須賀 恵一,石田 宗秋,堀 孝正: "摩擦型圧電モ-タの構造と特性" 平成2年電気学会産業応用部門全国大会. 215-218 (1990)
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[Publications] 白須賀 恵一,石田 宗秋,堀 孝正: "摩擦型圧電モ-タの回転速度ートルク特性" 平成3年電気学会全国大会. 198-199 (1991)
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[Publications] 白須賀 恵一,石田 宗秋,堀 孝正: "摩擦型圧電モ-タの特性" 日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会. 513-518 (1991)