1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650310
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
影山 和郎 東京大学, 工学部, 助教授 (50214276)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大沢 勇 東京大学, 工学部, 助手 (00143389)
鈴木 敏夫 東京大学, 工学部, 助手 (20010895)
金原 勲 東京大学, 工学部, 教授 (50011101)
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Keywords | 複合材料 / CFRP / 破壊 / 層間はく離 / 圧縮強度 / き裂進展 / 座屈後変形 / 有限要素解析 |
Research Abstract |
衝撃後圧縮強度の重要性から、層間はく離を有する複合材料板が圧縮荷重を受ける場合の、座屈後変形およびはく離進展挙動が注目されている。しかしこの問題では、はく離部の局所座屈ばかりでなく板全体の座屈を生じるため解析が複雑となる。前年度は、局所的破壊を拘束することなく圧縮試験が行えるサンドイッチ型圧縮試験片を用い、圧縮荷重下の層間はく離き裂進展実験を行った。本年度は、この試験片の座屈後変形解析とはく離き裂進展解析を、大変形による幾何学的非線形性を考慮した有限要素法を用いて実施し、局所座屈変形に及ぼすき裂先端拘束の影響、はく離き裂進展特性に及ぼす混合モ-ドの影響など、弾性不安定型はく離き裂進展挙動を支配している力学的諸因子について、解析的考察を加えた。 CFRP表面材(一方向炭素繊維(東レT300)で強化120℃硬化型エポキシ樹脂(東レ#2500)、公称繊維体積含有率60%)とコア材(アルミハニカム構造)からなる試験片の有限要素モデルを作成し、CFRP両表面材の板厚中央面に、長さを5通りに変えたはく離き裂を対称位置に導入した。この有限要素はく離モデルに一軸圧縮荷重を増分的に負荷し、その変形を数値的に逐次追跡することによってはく離き裂先端のエネルギ解放率Gとモ-ド比を計算した。その結果、局所座屈開始応力、はく離き裂進展開始応力に及ぼすはく離き裂長さの影響を理論的に明かにした。これらの解析結果と前年度実施した実験結果を比較し、複合材料積層板の衝 撃後圧縮強度を支配している弾性不安定型はく離き裂進展特性を解明するとともに、相関はく離欠陥を有する複合材料構造要素の強度推定のための実験および数値解析手法を提案して、その有効性を明かにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 影山 和郎,金原 勲,鈴木 敏夫,大沢 勇,他: "先進複合材料の損傷許容性評価に関する研究 第2報 層間はく離を有する積層板の圧縮特性" 日本造船学会論文集. 170. (1991)
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[Publications] K.Kageyama and I.Kimpara: "Delamination Failures in Polymer Composites" Mater.Sci.&Engng.A143. 167 (1991)
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[Publications] K.Kageyama,M.Kikuchi and N.Yangaigisawa: "Stabilized End Notched Flexure Test Characterization of Mode II Interlaminar Carack Growth" ASTM STP. 1110. 210 (1991)