1991 Fiscal Year Annual Research Report
神経回路モデルによるマニピュレ-タの位置と力の制御に関する研究
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02650313
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小川原 陽一 九州大学, 工学部, 教授 (20214033)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 才次 九州大学, 工学部, 助手 (80091338)
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Keywords | 海洋ロボット用マニピュレ-タ / 位置と力の制御 / 神経回路モデル / 逆システム / フィ-ドバック誤差学習制御方式 / 学習時定数 / 学習速度 / ハイブリット制御方式 |
Research Abstract |
海中作業ロボット用マニピュレ-タは、さまざまな状況に対応できる適応力と繊細かつ微妙な動作が要求されるため、非常に高度な制御が必要となる。このためには、マニピュレ-タの手先の位置と作業時に手先に作用する力の両方を制御しなければならない。最近、学習機能を持ち環境への適応性を有する制御方式として、神経回路の応用が注目されている。そこで、本研究は神経回路モデルを応用した海洋ロボット用マニピュレ-タの手先の位置とそこに作用する力の制御について研究したものである。その結果、次のような新たな知見が得られた。 (1)神経回路モデルを応用した、逆システムを内部モデルとするフィ-ドバック誤差学習制御方式によって、マニピュレ-タの位置と力の制御に対して従来のフィ-ドバック制御方式では得られない高精度・適応性などの高機能を有する制御系を得ることができた。 (2)学習の時定数を調整することにより、神経回路モデルを応用する場合の大きな問題点の一つである学習速度を、従来の方法に比べて格段に速くする方法が得られた。 (3)上記(1)(2)の成果を応用したハイブリッド制御方式によって、マニピュレ-タの位置と力の実用上有効な制御方式を得ることができた。 この結果、海洋ロボット用マニピュレ-タの高制御性を得るためのマニピュレ-ション技術の基礎を確立することができたものと考えられる。 なお、今後は海洋ロボットの使用環境の特殊性を考慮して、マニピュレ-タの操作エネルギ-を最小にすることを加味した制御方式の研究を計画している。
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Research Products
(1 results)