1990 Fiscal Year Annual Research Report
車両走行による道路橋及び鉄道橋の振動騒音の発生メカニズムと制御方法に関する研究
Project/Area Number |
02650322
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
深沢 泰晴 山梨大学, 工学部, 教授 (90020354)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 美好 山梨大学, 工学部, 助手 (50162889)
杉山 俊幸 山梨大学, 工学部, 助教授 (50143954)
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Keywords | 道路橋の振動 / 道路橋の低周波騒音 / プレ-トガ-ダ-の衝撃 / 鉄道橋の構造音 |
Research Abstract |
道路桁橋に関して,車両が走行する際に発生する低周波音による騒音問題を検討する目的で,まず前・後輪2軸の4自由度系の重車両モデルと単純支持の標準的な鋼道路桁橋モデルを用い,橋梁端部と伸縮装置間の段差を考慮した数値解析によって連成系の振動持性を調べた。同時に,放射音解析に必要となる橋面任意点の振動速度のフ-リエ・スペクトルも求めた。 重車両走行に伴う道路橋振動から放射される低周波音の音響場は,振動する橋面を微小要素に分割し,その個々の要素を無限バッフル中にある半球状の呼吸球音源と考えて解析した。その際,橋面の振動速度にはそのフ-リエ・スペクトルを適用することにより,任意受音点の音圧レベルのスペクトルを求める方法を開発した。さらに,橋桁の1〜4次モ-ドの固有振動による放射音場を解析とモデルテストによって検証し,この解析手法の妥当性を確認した。 この解析手法に基づき,橋梁端部の伸縮装置間の段差,橋梁支間長,車両の走行速度,車両重量,受音点の橋面からの距離等を変化させて音圧レベルのスペクトル図を描き,車両走行に伴う鋼道路桁橋から放射される低周波騒音に関する実用上極めて有用と思われる多くの情報を得ることができた。 鉄道橋プレ-トガ-ダ-に関しては,列車走行に伴って発生するフランジプレ-ト及びウェブプレ-トの面外への高周波曲げ振動のメカニズムを解明する目的で、まず有限帯板法を用いて低次から高次までの広離にわたる固有振動モ-ドを解析し,その基本特性を明らかにした。また,解析と並行して実験室でのモデルテストを実施し,実験的な検証も行った。
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[Publications] 中原 和彦: "道路橋の低周波騒音に関する基礎的研究" 土木学会第45回年次学術講演会概要集,No.1. 750-751 (1990)
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[Publications] 杉山 俊幸: "平板の面外振動による音響放射に関する基礎研究" 土木学会第45回年次学術講演会概要集,No.1. 752-753 (1990)
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[Publications] 深沢 泰晴: "車両走行時に道路橋から放射される低周波音の基本特性" 土木学会構造工学論文集. 37A. (1991)