1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650328
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
波田 凱夫 摂南大学, 工学部, 教授 (30198379)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平城 弘一 摂南大学, 工学部, 助教授 (00123612)
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Keywords | ケ-ブル構造 / 海洋構造物 / 潮流・波浪応答解析 / 3節点曲線有限要素 |
Research Abstract |
この研究は,海洋に建設される各種の構造物において,その構造物を支持あるいは係留するために用いられる構造用ケ-ブルが潮流や波浪の作用を受けるときの静的・動的応答特性を数値解析によって明らかにするためにコンピュ-タ-プログラムを開発し,実構造物の設計に必要な各種のデ-タを作成することを目的としている. 昨年度は,3節点の曲線要素を用いたケ-ブル部材の大変形有限要素解析理論を基に,骨組構造部材や浮体などの構造要素をも組み入れた一般の構造解析理論を確立し,ついでこれに基づく数値解析用プログラムの開発に着手した.すなわち,まずパ-ソナル・コンピュ-タ・ベ-スでプログラムの基本設計を行ない,プロトタイプの計算プログラムを作成した。(この段階では,既存の有限要素解析プログラム(ANSYSーPC)を利用).ついで,これを大型コンピュ-タ用の汎用プログラムに発展させるベく検討を重ね,その基本構造をほぼ完成させ,一部テストランを実施した. 本年度は,このプロトタイプのプログラムをさらに完成度の高いものとするため,入力・出力の方式や数値解法のスピ-ドアップ等の点で改良を加え,実用に耐えるものにする事を目指した.とくに出力デ-タの整理に多大の時間と労力を要する時刻歴応答解析結果の図化手法を重点的に整備した.また,ケ-ブルは強度の非線形構造特性を有する部材であるから,数値計算結果の精度が大きい問題となるが,若干の試算結果によればほとんど問題がないことが明かとなった.このプログラムの完成によって,一応所期の目的の大半は達成されたと考えられる.来年度は,このプログラムをさらに完成度の高いものにレベルアップして実用に耐えるものとし,また,実構造物のモデルを想定して、各種の計算を実施し,その構造特性を具体的に把握することを目指す.
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