1991 Fiscal Year Annual Research Report
海洋環境下におけるアルカリ・シリカ反応によるコンクリ-トの劣化の機構と防止対策
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02650333
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
川村 満紀 金沢大学, 工学部, 教授 (20019730)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
五十嵐 心一 金沢大学, 工学部, 助手 (50168100)
鳥居 和之 金沢大学, 工学部, 助教授 (50115250)
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Keywords | エトリンガイト / 膨張 / 暴露試験 / オパ-ル / アルカリ・シリカ反応 / 細孔溶液 |
Research Abstract |
平成3年度に実施された研究より得られた主要な結果をまとめると次のようである。 (1)濃度の異なるNaC1溶液に浸漬したオパ-ル含有モルタルの膨張挙動より、・濃度によってアルカリ/オパ-ル比のペシマムが異なる、・アルカリ/オパ-ル比の低い範囲ではNaC1の濃度によって膨張量は大きく変化するが、アルカリ/オパ-ル比の高い範囲ではNaC1の濃度による膨張量の相違はほとんど見られない、・セメント中のアルカリ量にも関わらず飽和NaC1溶液に浸漬したオパ-ル含有モルタルの膨張量は1Nおよび3NのNaC1溶液に浸漬したモルタルよりも小さくなる、ことが明らかになった。 (2)NaC1溶液に浸漬したモルタルの細孔溶液中のOH^ーおよびC1^ーイオン濃度の変化、それらのモルタルの膨張挙動およびモルタル供試体破面のSEM観察より・NaC1溶液浸漬中、オパ-ル含有モルタル内部においてC1^<1ー>イオンを消費し、OH^ーイオンを放出するような反応が生じている、・この反応はC1含有エトリンガイトの生成およびそれにともなう膨張の発生に関係している可能性がある、ことが明らかになった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 川村 満紀,鳥居 和之,五十嵐 正巳: "海洋環境下におけるアルカリ・シリカ反応によるコンクリ-トの膨張とひびわれ" コンクリ-ト供試体によるアルカリ骨材反応判定試験方法に関するシンポジウム論文集. 1-6 (1991)
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[Publications] 川村 満紀,杉山 彰徳,竹内 勝信: "NaC1溶液中におけるオパ-ル含有モルタルの膨張挙動と細孔溶液の組成" コンクリ-ト工学年次論文報告集. 14. (1992)
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[Publications] M.Kawamura,M.Igarashi,K.Takeuchi: "Relationships between Alkali/Opal Ratio,Expansion and Pore Solution Composition in OpalーBearing Mortars Immersed in NaCl Solution" Proc.of 9th International Conference on alkaliーAggregate Reaction in Concrete. (1992)
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[Publications] M.Saito,M.Kawamura: "Effects of Sodium Chloride on the Hydration Products in the Interfacial Zone between Cement Paste and AlkaliーReactive Aggregate" Proc.of International Conference on Interfaces in Cementitious Composites. (1992)