1990 Fiscal Year Annual Research Report
凍害を受けたコンクリ-トにおける塩分の移動度に関する研究
Project/Area Number |
02650338
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
太田 実 金沢工業大学, 工学部, 教授 (20139744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石森 広 金沢工業大学, 工学部, 講師 (50139755)
斉藤 満 金沢工業大学, 工学部, 教授 (40064456)
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Keywords | コンクリ-ト / 凍害 / 塩素イオン / 透過性 |
Research Abstract |
凍害環境下において塩害を受けるコンクリ-ト構造物の耐久性向上対策に寄与することを目的とし、凍害と塩害との相互作用に関する基礎資料を得るため、急速塩素イオン透過性試験装置を試作し、それを用いて凍害を受けたコンクリ-トの塩素イオン移動度の測定の一部を実施した。 平成2年度(初年度)の成果の概要は、以下のとおりである。 1)平成2年7月末までに、パソコンによる自動塩素イオン透過度測定システムの試作・整備を完了した。当補助金による購入備品は、つぎのものである。 デ-タロガ-1台 小型無停電電源装置1台 高級実体顕微鏡システム一式 2)上記の設備を用いて、凍害を受けたコンクリ-トの塩素イオン移動度に関する全体実験計画のうち、平成2年度は天然骨材および人工軽量骨材を用いたコンクリ-トを対象とし、連行空気量(0〜7.5%)を変動要因とした場合の凍害劣化度と塩素イオン透過度との関係を調べた。天然骨材コンクリ-トにおいては、凍害劣化により塩素イオン透過量は増加するが、連行空気量が多くなると塩素イオン透過量が増加しなくなる反面、人工軽量骨材コンクリ-トにおいては、連行空気量が導入されていても凍害劣化による塩素イオン透過量はかなり増加することが明らかになった。 3)凍結融解による劣化度の測定には超音波パルス速度法を用いているが、劣化が進行した場合の表面スケ-リングが測定を困難にする問題が生じ、これについて測定法の改善をはかる方法を考究し、簡易な表面処理により超音波パルス法の測定を可能にする方法を見出した。
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