1991 Fiscal Year Annual Research Report
アンボンドPCはり部材の終局時耐荷性状とその定量化に関する研究
Project/Area Number |
02650339
|
Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
小林 和夫 大阪工業大学, 工学部, 教授 (10021586)
|
Keywords | アンボンドはり / ボンドはり / アンボンド鋼材 / 非緊張鋼材 / 高強度コンクリ-ト / 曲げ挙動 / 靭性 / フォ-リングブランチ |
Research Abstract |
PC鋼材断面積と緊張応力を要因とした長方形断面のアンボンドPC単純はりに対して静的載荷試験を実施し,横拘束鉄筋配置によるコンクリ-トの横拘束の程度が最大耐力や終局域のPC鋼材応力・塑性変形特性などに及ぼす影響をボンドPCはりとの比較のもとに検討した。 本実験と解析研究から得られた主要な結果を要約すると,以下のとおりである。 1.アンボンドタイプの場合は横拘束鉄筋の配置にともなう最大曲げ耐力の増大がボンドタイプの場合より著しい。この傾向は,PC鋼材緊張応力の小さい場合ほど顕著である。 2.ボンドタイプでは最大荷重に至る荷重ーPC鋼材応力曲線は横拘束鉄筋にほとんど影響されないのに対し,アンボンドタイプでは横拘束を大きくするほど最大荷重時の鋼材応力が増大する。後者は傾向は,PC鋼材の緊張応力が小さい場合ほど顕著である。 3.PC鋼材係数が0.3程度以下のアンボンド部材では,PC鋼材の有効プレストレスが0.6f_<PY>(f_<PY>:PC鋼材の降伏強度)程度でも2%程度の横拘束鉄筋を配置すれば,終局時鋼材応力は降伏強度に到達する。 4.ボンドタイプはアンボンドタイプに比べ剛性が大きいが,無拘束の場合は最大耐力以降の荷重ーたわみ曲線の低下匂配は後者よりやや急激となる。後者の場合,1%程度の横拘束筋比では終局時鋼材応力や耐力の増加はさほど大きくないが,靭性は著しく改善される。 5.本供試体の場合,アンボンドPC鋼材の変形適合係数を0.25とすることにより横拘束鉄筋の多少によるフォ-リングブランチ域を含めた耐荷性状の相違をかなりよく推定できた。
|
Research Products
(1 results)