1990 Fiscal Year Annual Research Report
ドラム型遠心載荷装置を用いた長大構造物の地震時挙動に関する研究
Project/Area Number |
02650342
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
日下部 治 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (40092548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩原 敏行 宇都宮大学, 工学部, 助手 (60189462)
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Keywords | ドラム型遠心載荷装置 / 模型実験 / 地震 / 埋設管 / 液状化 / 相似則 |
Research Abstract |
本研究は昭和63年から平成元年度までの研究の継続である。前年度までの研究で、ドラム型遠心装置内で長大構造物の地震時挙動のモデル化に適する動的システムの開発が完成した。本研究はそのシステムを利用したものである。 長大構造物の代表例である地中埋設管の地震時被害例をみると、土質条件が管軸に沿って変化している境界地域、および液状化地域での被害が多い。平成元年度までの研究では、土質条件が粘土ー砂ー粘土に変化する盛土内に埋設管の挙動についての実験を継続して来たので、今年度の実験ではドラム型遠心装置での液状化実験装置の基礎的開発に中心をおいた。本研究で得られた成果は以下の5点に要約される。 1)ドラム型遠心装置内での液状化実験のための積層構造の容器を設計・開発した。容器および模型地盤の総重量は kgである。プロトタイプ換算で40Gの遠心加速度では、約3m厚の砂層の液状化現象を再現できる。 2)地盤内の液相として、水および粘性係数が水の30倍のシリコンオイルの2種類用いて相似則の検討を行い、液状化現象のモデル化における動的時間相似則の成立が重要で、間隙流体の粘性係数の相似が必須であることが確認された。 3)基盤入力加速度の異なる3種類の液状化実験を実施し、相対密度40%の豊浦砂では、100gal以上の地震で完全液状化が発生することが、間隙水圧の計測より明かとなった。 4)このシステムを用いることにより、砂地盤の液状化実験がドラム型遠心装置で簡便にでき、局所的に液状化した地盤を跨ぐ長大構造物の挙動観察が原理的には可能となった。 5)ビデオカメラと画像処理システムの導入により、液状化現象の観察が容易になった。
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Research Products
(2 results)