1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650355
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Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
福嶋 祐介 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (40111661)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 由行 長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (90172460)
早川 典生 長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70143815)
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Keywords | 下層密度流先端部 / 密度フロント / 乱流モデル / 数値解析 |
Research Abstract |
本研究では、乱流モデルとして、kーε乱流モデルを用い、下層密度流先端部の流れの数値解析を行った。基礎方程式は、流れの連続式、塩分濃度の保存式、二方向の運動方程式、kー方程式、及びε一方程式である。これらの方程式は、SIMPLE法を用いて離散化し、非定常計算での安定性を確認した。この計算に用いたアルゴリズムは、前年度に行った下層密度流定常部の解析からその妥当性を検証したものである。 数値解析により得られた結果は、流速分布、濃度分布、等濃度線と界面形状等についてであり、それぞれについて、実験結果と比較した。下層密度流定常部での流速分布は、壁面噴流の流速分布は壁面噴流の流速分布とよく似ており、また濃度分布は指数関数形の分布となることが知られている。一方下層密度流先端部での流速、濃度分布は上面方向にかなり一様になることが知られている。このような先端部の流動特性の特徴は、本研究グル-プによって行われた室内実験でもそのことは確認された。今回行われた先端部の数値解析結果は、このような特徴をよく再現したといえる。すなわち、先端部内で流速及び濃度の分布は一様になり、先端部内でその差は小さいことが再現された。また、等濃度線の解析結果から、密度流先端部の前面で膨らみ、後部で等濃度線が下方に食い込み、この部分での先端部への強い連行が生じていることが認められた。これらの先端部の特徴は、これまで、主として実験結果から推定されていたが、今回の乱流モデルを用いた数値解析で改めて明らかにすることができた。以上の数値解析結果から、下層密度流先端部における特徴的な周囲水の連行、先端部の形状、流下に伴う断面最大濃度地点の壁面からの上昇の経時変化等である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Fukushima,Y.and M.Watanabe: "Numerical Simulation of density under flow" Journal of Hydroscience and Hydraulic Engineering. 8ー1. 31-40 (1990)
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[Publications] 渡邊 政美,福嶋 祐介: "kーε乱流モデルによる下層密度流の数値解析" 第45回年次学術講演会講演概要集、土木学会. 45. 452-453 (1990)
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[Publications] 加納 仙一,福嶋 祐介,早川 典生: "2次元下層密度流フロント流動機構" 第8回土木学会新潟会研究調査発表会. 8. 58-62 (1991)
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[Publications] 福嶋 祐介,早川 典生,加納 仙一: "下層密度流フロントの流動機構に関する研究" 第46回年次学術講演会講演概要集、土木学会. 46. 698-699 (1991)