1990 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02650452
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
斎藤 敏明 京都大学, 工学部, 助教授 (90056151)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳谷 俊 京都大学, 工学部, 助手 (00259128)
松本 義明 京都大学, 工学部, 助手 (00026022)
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Keywords | 時間依存特性 / 破壊後特性 / 岩盤不連続面 / せん断特性 |
Research Abstract |
1.岩石の破壊後は不連続面が発生し,その時間依存特性もこの面の特性に大きく依存することから,まずせん断試験の不連続面のクリ-プ実験を行ない,次のような知見を得た。 (1)せん断強度にピ-クを有するような不連続面凹凸の噛み合わせのよい不連続面では,残留強度を示すような状態においてもほとんどクリ-プ変位を示さないことがわかった。 (2)せん断変位が進行しせん断表面の破壊が進み,ピ-クせん断強度を示さなくなった状態で残留強度を示す限界荷重を保時するとクリ-プ変位が発生した。 (3)クリ-プ変位が発生する場合も,荷重を限界荷重以下に設定するとほとんどクリ-プ変位は発生しなかった。 (4)クリ-プ変位が発生したときは,連続体で見られるような1次,2次3次クリ-プに対応するような特性が見られ,バ-ガ-スモデルによってその特性表示が可能なことがわかった。 2.同様のせん断試験により応力緩和実験を行った。応力緩和による荷重低下が現われる場合もクリ-プの場合と同様に,ピ-ク強度を持たないようなせん断面に限られ,その低下特性もマックスウェルモデルで説明できるもので,その係数もクリ-プ実験によって得られた諸係数とほぼ等しいものとなった。これは応力緩和もクリ-プもほぼ同じ機構によると考えられることを示している。 3.以上のことより,不連続面の時間特性は,その発生の有無は連続体の場合とかなり異った条件となるが,発生した場合の特性は連続体の場合のモデル同様に扱えることがわかった。 4.三軸試験による実験は,予備実験の結果試験機制御の精度を向上させる必要があることがわかりその変更を行った。実験は進行中である。
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