1991 Fiscal Year Annual Research Report
新しい溶融塩燃料電池における電池反応および腐食の研究
Project/Area Number |
02650477
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
沼田 博雄 東京工業大学, 工学部, 助手 (50156155)
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Keywords | 溶融塩 / 燃料電池 / 酸素還元反応 / メニスカス電極 / 三相帯電極 |
Research Abstract |
次年度においては次の成果が得られた。 1.現在、溶融炭酸塩型の燃料電池は電解質としてK_2CO_3ーLi_2CO_3ーリチウムアルミネ-トの混合物が用いられているが、電池の性能に関して正極における三相帯での電極反応が重要な役割をはたしている。筆者は完全に浸せきした電極での酸素の還元反応が解明されているNaClーKCl共晶溶融塩を用い、板状電極を部分浸せきした電極での酸素の還元反応をコンピュ-タシミュレ-ションで解析した。この結果は、現在 電気化学協会誌に投稿中である。一方、現行の燃料電池の電解質に近いNa_2CO_3ーK_2CO_3共晶溶融塩中の部分浸せき電極における酸素還元反応に関しては、シミュレ-ションのモデル多少変更し現在研究を継続中である。 2.Na_2CO_3ーK_2CO_3にNaClーKClを所定モル比含む部分浸せきAu電極での酸素の還元反応の電気化学的研究は本年度を持って完了した。研究成果は、本年度学会発表を行い、現在投稿準備中である。 3.電解浴を上記炭酸塩と塩化物の混合塩とした場合、電池反応の電圧効率ε(=V/E,V作動電圧、E 理論起電力)を水の生成を考慮にいれた検討した。 次年度の総括として、研究のフェ-ズは、本研究の特長である炭酸塩に少量の塩化物を含んだ電解質における酸素の還元反応に移った。今後、実験室で行える電池を想圧し、電池反応および材料の問題を検討する予定である。
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