1990 Fiscal Year Annual Research Report
CdSーCdSeーCdTe系の固相における相境界の決定
Project/Area Number |
02650488
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
加藤 榮一 早稲田大学, 理工学部, 教授 (30063233)
|
Keywords | 状態図 / IIーVI族化合物半導体 |
Research Abstract |
IIーVI族化合物半導体CdSーCdSeーCdTe擬三元系の状態図を708℃、808℃において粉末X線回折法により作成した。図1、2に粉末X線回折法により作成した状態図を示す。808℃では閃亜鉛鉱型立方晶単相(Z)、ウルツ鉱型六方晶単相(W)、立方晶と六方晶間の2相(Z+W)、格子定数が異なる六方晶間の2相(W_1+W_2)の4つの領域が得られた。708℃では閃亜鉛鉱型立方晶単相(Z)、ウルツ鉱型六方晶単相(W)、立方晶と六方晶間の2相(Z+W)の3つの領域が得られた。また、これらの粉末X線回折法により作成した状態図をもとに、質量分折法を用いて、688℃における低濃度CdTe側の相境界を決定した。図3に質量分折法により測定された低濃度CdTe側の相境界を示す。この系は実際には4元系であるが、測定では擬3元系と仮定して取り扱い、測定の結果、試料が相合蒸発を行っていることを確認した。しかし、CdSeーCdTe擬2元系では、相境界手前の組成でCdSeとCdTeの蒸気圧が平衡に達し、組成がそれ以上低濃度CdTe側へ変動しないために測定できなかった。また、高濃度CdTe側の相境界は、イオン電流強度の変化が小さいために測定てきなかった。
|
Research Products
(1 results)